幼稚園日記

動物園〈その1〉 2012/01/27

公開日
2012/01/28
更新日
2012/01/28

幼稚園の様子

5歳児のゆり組がやっと動物園へ行くことができました。
12月に行く予定が、延びて、また延びて、今日になっていたのです。

幼稚園大会で鬼になって遊んだことから動物の牙や爪に興味をもったり、一日動物園でいろいろな生き物に触れたりしたことから、もっと動物の生態を知ったり、動物園にしかいない動物に会いたいという気持ちが高まっていました。
保護者の方にもそのようなねらいをもって園外保育に出かけますとお知らせしていました。

そして担任の先生にはもうひとつのねらいがありました。
子ども同士の関係をもっと練りあってほしいという願いです。

ゆり組の中には、自分の思いをしっかりともち友だちの中でもその思いを言える子ども、友だちの思いを聞き受け入れられる子ども等、様々な良さをもった子どもがいます。
遊びの中でもそれぞれの良さを発揮して進めて行くため、あまり大きなトラブルもなく、仲良く過ごしているように見えます。
でもそれでいいのだろうか・・・担任の先生は悩みます。
自分の思いが通らないときにどのようにして自分の気持ちと折り合いをつけるか,人を受け入れるだけでなく自分としてはどうしたいのかを人に伝えるにはどうしたらいいのか,いろいろな考え方がある中でどうやってみんなが納得のいく方法を探り当てていくのか・・・・そんな力をつけてほしいと願っているのです。

クラスで今,地図を持って探検ごっこを楽しんでいることから,動物園も地図をもって探検することにしました。
4つのグループに分かれて行動します。
今回はそのメンバーを担任の先生が決めました。
先ほどの願いを託したメンバー構成です。

昨日,グループで集まって,グループの名前や誰が地図を持つのか,どこを回りたいのか,どんなことを知りたいのか等を話し合う時間がありました。

4つのうちの1つのグループは,自己主張をしっかりできる力をもった子どもたちばかりが集められているグループです。
構成メンバー皆が我先にと議題を進めていこうとします。
「地図持ちたい人?」
「はーい!」
「はーい!!」
「はいはいはい!!」
皆したい人ばかりです。
「皆で誰がするか納得したら報告にきてね」
と担任の先生はその場をわざと離れます。
喧々諤々の末,ジャンケンで決めることになりました。
2回ジャンケンをしたのですが,2回とも負けてしまった子どもが
「いややー!持ちたい〜!」
と泣き始めました。
あまりにも悲しそうに泣いていたので,いつも自分の思いを押し通そうとする子どもが
「○○ちゃんかわいそうやし,ぼく,持ちたいけど我慢するわ」
と言い出しました。
「でも,泣いたからできるのもおかしいやんな」
という声もあり,もめて,悩んで,話し合った末,最初にジャンケンに勝った子どもが持つことで,最終的には全員が納得することができたようです。

私は今日,そのグループの引率をすることになりました。

他のグループは昨日の話し合いの時間の間に,どこを回りたいのか,どんなことを知りたいのかも話し合っているのですが,このグループは誰が地図を持つかだけの相談で時間を全部使ってしまったので他のことは何も決まっていません。
果たしてグループに分かれた後,進むことができるのでしょうか。

動物園に着いたら,担任の先生から話を聞き,
「それではまた10時45分にライオンのところで会いましょう」
と解散を言い渡されたとたん,
「ぼくペンギンがいい」
「えーっ,最初はレッサーパンダがいい」
「わたしの言うことも聞いてえな!」
ともめ始めました。
「今日はとっても寒いので,一番最初はトイレにします」
と少々強引にトイレのある棟に引き入れ,
「先生もトイレに行くから,その間にどうしたらいいか相談しておいてね」
と抜けました。
子どもたちは悩んだ末に,地図の裏側に書いてあるグループのメンバーの名前の順に行きたいところを決めることにしたのだそうです。
「本当にそれでいいの?」
「いいよ,皆で決めたもん。さあ出発!」
ですって。

幼稚園の子どもって地図が読めるんですね。
「ここはゾウのとこやろ,こっちにアカゲザルがいるし,ライオンはあっちや」
と進んでいくと本当にそこにたどり着きます。
すごいなぁと驚いきました。

皆がどんどんどんどん進んでいくので,
「ちゃんとメンバーがいるか確認してね。迷子になったらたいへんだよ」
と声をかけると,
「1,2,3・・・おい,待ってくれ!一人足りひんぞ。お〜い,○○くん,早よこいよ,こっちこっち」
「さきさき行ったらあかんで,今○○ちゃんが決めた動物見てるんやし」
と声をかけあって進むようにもなりました。

他のグループはどんな具合で進んでいったのでしょうね。

喧々諤々と揉め事や言い争いもありましたが,自分の思いをしっかりともち伝える大切さと共に,人の意見にも耳を傾け,時には自分の思いを少し抑え,皆で折り合いをつけていく大切さにも気がついた子どもたちでした。

今回のことだけで,それが身についたとはいえませんが,担任の先生は一人一人の子どもの良さを引き伸ばしながらも,もっと様々な力がついていくようにと願って日々保育をしています。
一人一人と真剣に向き合い,愛してやまないからこそ,子どもも担任の先生が大好きなのでしょうね。

ゆり組の先生だけではなく,ばら組の先生も,もも組の先生も,たんぽぽ組の先生も同じです。
そんな先生方がいることが,みつば幼稚園の良さであり誇りでもあります。
毎日子どものことで頭がいっぱいで,悩み落ち込み,それでも笑顔いっぱいで子どもと一緒に乗り越えていく先生たちです。
先生方が子どもを大好きなように,私はそんな先生方が大好きです。
先生,がんばってね。