段ポールのお家?船?
- 公開日
- 2013/01/31
- 更新日
- 2013/01/31
幼稚園の様子
3歳児のもも組の保育室では,先生と子どもたちが集まって,なにやら作っています。
段ボールカッターを使って,のこぎりのようにゴリゴリと段ボールの箱を切っています。
切っている子どもは真剣です。
周りの子どもたちも,どうなっていくのだろうとじっと見つめています。
「がんばれよ」
応援の声もとんでいます。
しばらくして見に行くと,ままごとコーナーにお家となっていました。
段ボールカッターで切っていたところがドアになり,プリンカップでとってもつけてありました。
「ピンポーン」
ドアの前でドアチャイムを押すまねをしている子どもがいます。
「はーい,どうぞ」
中で遊んでいた子どもがドアを開けて受け入れています。
ほっこりとお家ごっこが進んでいたのですが・・・
「これはぼくがつくったやつやし」
と持っていかれてしまいました。
「これは海賊船やし」
思いを持ってつくっていた子どもにとっては,家ではなく船なのです。
お家ごっこをしていた子どもたちは,あらら〜という雰囲気ですが,どうしてもそれでなくてはいけないという感じではなかったようでした。
海賊船にするべしで持っていった子どもたちは,数人でもっと船になるようにとテープで段ボールをとめていっています。
「これはぼくたちの船やねん」
「4人しか入れへんねん」
中に入ると思いのほか狭いのか,
「3人しかよれへん」
ということになり,最終的には一人しか入れなくなったようです。
「みんな島にいかはったし,まだ船にのってるのはぼくだけやねん」
自分が乗りたいので,みんなを上陸してしまったことにしたようです。
「ぼくものりたいなぁ」
乗れなくなった子どもが自分も乗りたい気持ちなのだと主張しています。
子どもたちがつながってきています。
でも,3歳児はまだまだ自分がしたいように遊びたい時期です。
自分の思いを出せるようになってきているので,自分のイメージを実現して遊んでいきたい気持ちでいっぱいです。
そして,友達と一緒に遊ぶことが楽しい!!と感じるようになったので,一緒に遊びたいのですが,自分の思い通りには動いてくれません。
自分のためにつくったものだと思っているのに,他の人もそう思っていて,自分だけが使えないこともあります。
そんなときにはとても悲しくなります。
もう一緒に遊ばへん!いじわるーー!と怒りながらも,それでも友達と一緒に遊ぶという魅力には勝てません。
なんとか仲直りしたいのですが,うまくいかず,時々職員室にほっこりしにくる子どももいます。
子どもたちはとても大切なことを学んでいます。
自分のしたいことや好きなことをみつけること
自分の思いを出すこと
自分の思いを人に伝わるように言葉にすること
人にもそれぞれ思いがあることにきづくこと
自分の思いだけを押し通そうとするとなかよく遊べないこともあること
そんなときにはどうしたらいいのか悩むこと・・
まだまだ数え切れないほどいっぱいのことを,あの小さな体いっぱい心いっぱい使って学んでいます。
ときどき,心が折れてしまいそうなときがありますが,周りの大人がしっかりと心によりそい,支え,励ましていきたいものです。
そして人とかかわるときにどうやって自分の思いを出しながら相手の思いにも気持ちを向けるかなどの折り合いのつけ方を知っていきます。
そしてなによりも人と共に過ごす楽しさや喜びを感じていってほしいものです。
自分も友達も大切にできる子どもになってほしいと心から願っています。