京都市立学校・幼稚園
最新更新日:2024/04/26
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今年もお世話になりました。ありがとうございました

 平成23年も残り数日となりました。年が明けると平成24年です。
 今年は東日本の大震災,台風12号の大洪水,タイの大洪水など大きな災害で犠牲になられた方々が大勢おられます。そのような困難な中で助け合い支え合う思いやりの心を学び,自分自身を見つめ直し自分に問い続けた年でもありました。
 翔鸞幼稚園でも毎日の保育や行事を進める中で,保護者の皆様や地域の皆様,そして幼稚園に関わっていただいたたくさんの方々のご支援のお陰さまで,大晦日を迎えて新しい年を迎えることができます。ここに 翔鸞幼稚園を代表いたしまして皆様方に心より御礼申し上げます。ありがとうございました。

魔法の言葉 「ありがとう」 その1

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魔法の言葉「ありがとう」〜その1〜                       
「ありがとう」は魔法の言葉と言われます。
何かをしてもらった時やめったにないことをしてくれた時,「ありがとう」と言うのが日本での習慣です。「ありがとう」と言われたら「役に立てて良かった」と何だか気分が良くなります。そして,お互いの心が温かくなっていきますので,魔法の言葉と言われるのだと思います。
 では,世界の国で「ありがとう」はどうなっているのでしょうか。
1 アメリカやヨーロッパ,アジアの映画やドラマを見ていると「サンキュ」「メルシー」「ダンケシェーン」「シェーシェー」などとよく言っていますよね。これは日本のありがとうを意味しますので,日本と同じように使っている国が多いのではないでしょうか。
2 「ありがとう」を何かをした人のほうが言う国があります,と以前小学校の国語の教科書に出ていたことを思い出しました。例えば,何か物をもらう時,物をもらった人は当然だという態度で何もお礼の言葉を言わないのです。反対に物をあげた人のほうが「ありがとう」と言うのだそうです。私たちからしたら「ええー,そんな」となります。でも,その国では持っている人が持っていない人にあげるのは当然のことで,あげなかったら逆に「なぜあげないの!」と避難されるのです。あげた人は「もらってくれてありがとう」という意味で,あげた方が「ありがとう」というのです。
3 「ありがとう」を言わない国もあるのだそうです。ネットを調べていたら,あるアジアの国に行った日本人が,現地の人にいろいろと世話を焼いてもらう度に「ありがとう」と言ったそうです。すると,何かと世話をしてくれているその国の人が,「気分が悪いからありがとうを言わないで」と怒ったそうです。「私はあなたのために世話を焼いています。それをあなたが「ありがとう」と言うと,世話を焼いたことがありがとうで帳消しになってしまう気がする。ありがとうの一言でおこなったことが帳消しになったら気分が悪いんだ」というような意味だったと思います。だから,この国では何かをしてもらった時は「ありがとう」を言わないで,してもらいっぱなしにしておくのが普通なのかなと思います。

 日本では,自分のために何かをしてもらったら「ありがとう」と言います。でも,東京と大阪では使い方がどうも違うようです。例えば,コンビニで買い物をしたら,東京では店の人が「ありがとうございました」と言うのに対して,大阪では買い物をしたお客さんもお店の人も「ありがとうございました」と普通に言います。京都でも大阪と同じように思います。バスに乗って目的地で降りる時に,乗客も運転手さんも「ありがとうございました」と言っています。
 私は,バスの乗客になって降りる時に「ありがとうございました」と言う方ですので大阪文化に属すると思いますが,こちらの方がどうも良いように思います。「お礼としてお金を払っているのだから,さらに「ありがとう」の言葉のお礼は言わないでしょう」と東京の人なら言いそうです。お金を払ったのだから五分五分で,言わなくて当然と言ったらその通りです。
 でも,よく考えてみると,代金とは別にして「忙しい中なのに,ご苦労をかけました」「大変だけれどどうぞがんばってください」「丁寧に対応していただいて,めったにないことで有り難かったです」「安全に運転していただき目的地まで来れました。お陰様です」など相手の気持ちや自分の気持ちを全部全部汲み取っての「ありがとう」と言っているのではないでしょうか。そこではより相手との距離の近さを感じます。両者とも息づかいを感じてお互いの気持ちを大切にしています。もし神様が空の上からこの様子を見ていたとしたら,どちらに軍配をあげるでしょうか。
 この「ありがとう」からお互いに気持ちが繋がり,初めての人とでも話が弾んだり楽しい出会いが始まると思います。

魔法の言葉 「ありがとう」 その2

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魔法の言葉「ありがとう」 その2
「ありがとう」をお互いがもっともっと言い合えば,喧嘩やいじめが減っていき,きっとこれまで以上のよい関係が築けると思います。
 思い出した二つのエピソードを載せたいと思います。
エピソード1
 ある会社にAさんという社員がいました。特別な技術があるわけでも特別な才能があるわけでもない人だったそうですが,1つだけ心を込めて明るい挨拶や言葉掛けをする方だったそうです。「おはようございます」「こんにちは」「ありがとうございます」 誰かが出張と言えば「ご苦労さまでございます」「気をつけて行って来てください」帰ってきたら「お疲れ様でした」「ごくろうさまでした」など,とにかく会社のお客様だけではなく上司や同僚にも言っていたそうです。時には駅まで送っていったり出迎えたりする心の優しい人だったそうです。  
 そうするうちに課長さんが一人必要になりました。「誰が次の課長さんにいいだろう」という会議が開かれました。「才能の有るB君は」「いや,技術の有るCさん」「いやいや上司の覚えのいいDさん」などもめていた時,「Aさんはどうでしょう。Aさんといっしょに仕事をするとやる気が出るとみんなが言っています」という声があがりました。「なるほど」「それはいい」と満場一致でAさんが課長さんになりました。その課長さんの下ではみんなが温かい挨拶や声をかけてもらい,失敗しても「これをバネにしてまたがんばろう。ドンマイ」と言ってくれるので,「今度こそは」とみんなはやる気を出して頑張る課になったそうです。そして,次の部長さんはだれにしよう,という会議の時も「Aさんの課は明るく元気でみんなが成績がいいです」「Aさんを部長に推薦します」ということで,またAさんが部長さんに推薦されました。Aさんの部が成績がよくなったお蔭で会社も黒字になってきました。そして,とうとう最後には社長さんになったというのです。本当の話ですが,挨拶の威力はすごいものですね。

エピソード2
 あるおばあさんが語ってくれました。「私は冬になると足がガサガサになり霜焼けができて痒くて痛くて,毎年冬は難儀しています。だから冬は嫌いなんです」「お医者さんには行かないのですか?」「いえ,毎年行っていますが一向によくなりません。本当にどうしようもありませんわ,この足は。みんなの足が羨ましいです」という事でした。
 それから数年経ちある冬の日,おばあさんに会いました。「足はどうですか?」とたずねてみました。すると「どうもないです。もうどうもなくなったんです」ということです。「霜焼けはなくなったんですか」「そうなんです。実はね」と以下のような話をしてくれました。
 冬が近づいてきたある秋の日,自分の足を出して,今年もまた霜焼けになるのだろうなあ。この足本当に困るわと思って眺めていたのです。その時,気付いたのです。口には,グルメだと言って美味しいものを食べさせた。目には,旅先や四季の変化によい風景を見せてきた。でも足はどうだろう。生まれてからこの体を黙って支え続けてきてくれたこの足に感謝した事はあったのだろうか。「ありがとう」を言ったことはあったのだろうか。と気付いたのです。 それからです。「今日も重たい体を支えてくれてありがとう」「遠くまで歩いてくれてありがとう」と毎日寝る前に感謝して撫でたりマッサージをしたり,クリームを塗って大事にしたんです。すると,あれほど頑固でお医者さんも治せなかった霜焼けが,その冬は出ませんでした。それどころかガサガサ足がツルツル足になったのです。不思議な事です。その後は,冬になってももう霜焼けにはなりません。もう大丈夫,世界一の本当に有り難い足です。
 
 二つのエピソードに共通しているのは,「ありがとう」を言う時は,二人とも同時に優しさも実践しているという事です。ということは,私たちも先ず言葉で「ありがとう」を言っていると,いつのまにか優しさの実践者になっているということです。いえ,もっと突っ込んで言うと「ありがとう」を言っている時は,すでに優しさを実践しているということなのです。

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