京都市立学校・幼稚園
最新更新日:2024/06/07
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入園のご相談・見学など、随時OKです。園庭開放は9時30分から15時30分まで毎日行っております!お問い合わせは461−3642までお電話ください! みんなあそびにおいでよ!翔鸞幼稚園に!!

責任感を持たせたい

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「お母さんが言っていることが聞けないの!何回言ったらわかるの!」「わかったよ。やるよ」
 しばらくして「お母さんがしてって言うからしたけれど,失敗したやないか。おかげでテレビも見れなかったし」「お母さんの責任や」と子どもがお母さんに怒り責任もお母さんと言っています。こういうことは毎日の生活の中であることではないでしょうか。
 お母さんは子どもの将来を考えて今できてほしいと「これをして」と一所懸命です。結果が良かったら「がんばってくれてありがとう」とお母さん。子どもは「まあそれほどでもないけれど」ときっと思っているでしょう,でも,結果が悪かったらどうでしょう? 子どもにしたら「お母さんがやれといったからやったのに・・,お母さんの責任や」となりますし思っています。つまり,成功は自分のおかげ,失敗はお母さんのせい,というどうしようもない裸の王様を育てていることになります。
 では,結果が良くても悪くても自分の責任だと思う子に育てるにはどうしたらよいのでしょうか? それは,自分の子育て失敗経験から言うと,自分で判断をさせ選択させるようにするということです。
 例えば,赤ちゃんの時は,「どちらがいいですか?」と言って赤い色のおもちゃと色違いの青いおもちゃを見せ子どもを抱っこしてそこまで連れて行きどちらかを選ばせるのです。二つを取ろうとすることもありますがどちらかにより興味を持って目で追います。「こちらがいいんですね」と言って渡すのです。
 話ができるようになると更に判断させる場面が増えてきます。「お母さんね,今日デパートに行くけれど一緒に行くか家でお兄ちゃんと留守番するかどうする?」「一緒に行く」「おもちゃ売り場でいつもひっくり返って「買って買って」というよね。今度の誕生日プレゼントに買ってあげようと思うので今日はおもちゃは見るだけで買わないつもりだけれど・・,誕生日プレゼントを今日にする?それともみんなでお祝いをしてもらうときにプレゼントしてほしい。どちらにする?」という具合です。お誕生日の日に「僕のプレゼントは?」と聞かれた時は「この前,先でいいって言ったでしょ」でおしまいです。どうしてもしてほしいことは2者か3者の択一にして自分で選ばせるのです。責任は選んだ自分です。失敗したら「がんばったのに残念だったね,まだまだ若いし大丈夫。今度またがんばろうね」と励ましたらいいのです。
 あるお母さんは家から外へ出るときは子どもの社会勉強の時間と思っていると,言っておられました。バスに乗るとき「バスはみんなが乗っているしルールを守って乗ってほしいと思っているの。だからそういう風に乗れる?」「乗れる」「靴のまま席はアカンのわかる?」「わかるよ。お客さんの服が汚れるし」「じゃ,出かけようか」というようにしているそうです。
 子どもは,赤ちゃんでも大人の話していることがわかります。褒められているのか叱られているのか,自分はそれが好きなのか嫌いなのかも知っています。選ぶこともできます。ましてや3歳や4歳の子どもはよくよくわかっています。「どちらですか?」「どうするのですか?」と聞いてあげてください。自分で判断させる場面をたくさん作ってほしいのです。結果は本人が決めたことで本人の成果であり責任です。
うまくいったら「よかったね」,うまくいかなかったら「今度またがんばったらいいじゃない。どうしたらよかったのかなあ?」と言ってもらったらよいと思います。
 そうすると様々な場面で,自分で判断し結果に自分が責任をとるという生き方になっていきます。良い判断をするために自分で注意深く見たり考えたり聞いたり,物事について自分から勉強して調べたりするようになっていくのではないでしょうか。


「認める」で・・いじめなくなり笑顔を取り戻した

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 小学1年生の A子,B子,C子の3人がいつも一緒に帰っていました。そのA子が,B子と組んでC子をいじめていました。カバンを持たせる,「いやだ」と断ると言葉の暴力で泣かせるなどです。あるときA子のわがままな願いをC子が断ったときのことです。泥水の水溜りにわざと押し倒して服をドロドロにしました。C子は泣きながら家に帰ったので,それを見たお母さんがいじめられているとわかったのです。C子のお母さんは担任とA子のお母さんに連絡しました。A子のお母さんはA子を連れてC子の家に行き一緒に誤りました。
 A子のお母さんが職員室によって「この度はすみませんでした」と挨拶をされたので,「少しいいですか?」と時間をもらいました。お母さんはまだ30代前半ぐらいの若さなのにやつれた暗い顔をしていました。
「お母さんはお仕事ですか?」と聞くと,「ええ,朝7時半頃にもう仕事に出かけます。娘のA子は家の鍵をかけて学校へ行くのです。私と娘の2人ぐらしです」「仕事から6時とか遅いと7時頃に家に帰るのですが,A子が洗濯物を取り入れていないので,叱ったりしますが,・・それがいけないのでしょうか?」「お母さん,よくがんばっておられますね。A子ちゃんも偉いね。まだ1年生なのに,洗濯物を取り入れたり,風呂の掃除をしたり・・,がんばっていますね」「でもそんなことは1年生だから当たり前です。だから別に何も言いません。私も目一杯がんばっていますし,・・反対にさぼっている時は叱ります」ということでした。
「そうですか。A子ちゃんもお母さんも目一杯がんばっておられるのですね。お母さん,A子ちゃんを褒めてください」「えっ,褒める? なぜですか? 当たり前のことをしてもらっているので褒めるなんて・・・それに褒めるって?・・A子を褒めたことがないのでどうやったらいいかわかりません」ということです。「お母さん。とってつけたように褒めるのはだめですがね,A子ちゃんがしてくれた事実をそのまま言って,その後にお母さんは助かるわとか,ありがとうと言われるとよいですよ」「例えばね,A子ちゃん洗濯物取り入れてくれたんだね(事実)。お母さん助かったわ。ありがとう」「それでいいんですか?」「それでいいんです。してくれた事実とありがとうで最高の褒め言葉ですし,A子ちゃんを最高に認める言葉なのですよ」「わかりました。やってみます」と言うことでお母さんはお家に帰って行かれました。
 1ヶ月ほどしてA子のお母さんが職員室にまた寄ってくれました。明るいきれいな顔をしていました。思わず「お母さん,きれいになられましたね」と言ってしまいました。お母さんは「あれから先生に言われたことをやってみました。すると,次の日はもっとやっていたり,自分からお手伝いも勉強もやるようになって,いじめることもなくなったとC子ちゃんのお母さんも喜んでくれました」ということでした。「お母さん。よくがんばっておられますね。毎日朝から晩まで働いて疲れているのに・・」「いいえ,疲れていても子どもと話をしていたら疲れがなくなる感じです」ということでした。「お母さんこの調子ですよ。よくA子ちゃんを見て事実を言ってくれていますね。見ていないのにとってつけたようなお世辞や褒め言葉はだめですよ」「がんばります」ということでした。まだまだ道のりは遠く険しいですが,お母さんはコツを身につけてくれたようで若返っておられました。

家の子ばかりが最後まで後片付け,損しています。どうなんですか!

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 何年か前のことです。あるお母さんが担任の先生に不満をぶっつけました。「家の子ばかりが最後まで後片付をしています。他の子の後片付まで,家の子がやっています。不公平じゃないですか」「その通りです。不公平です」「なぜ他の子にも最後までさせないのですか?」「そうしようとしているのですが・・直ぐにはできないのです。すみません」
「家の子は真面目だから先生の言われたことを最後までやるんです。みんなが中途半端で終われるところを,家の子は終われないのです。家の子は損してばかりです。本人もそう言っています」ということでした。
「お母さん,すみませんね。ご心配をかけて。指導が至らなくて申し訳ありません」「どうなんですか?先生!」憤りがなかなか治まりません。
「お母さん。片付ける力なんです。この力がお家の子は身についてきているのです。片付ける様子を見ていてください。片付ける物の大きさや順番や整理する場所など実にスムーズです。普通はああはいきません。見事じゃないですか。今日また最後まで後片付をしてくれました。ますます整理整頓する力がついています。頭の中が脳の中が益々整理されてきていますね。だから片付けることができるのですよ。お母さんは損をしたと思うかもしれませんが,私から言わせたら反対に一番得をしていると思いますよ。ようがんばっているなあ。片付ける力がすごいなあと褒めてください」ということを話しました。お母さんは「そうなのですか。片付ける力なのですか」と少し納得してくれた様子でした。
 すでに「挨拶」のところでお話したように,この片付けるという力は自分の血や肉になってどんな場面でも自分を支え大応援団となって自分を助けてくれます。
 仮にスーパーへアルバイトに行ったとしましょう。ダンボールを潰して一箇所に片付けたり,同じ製品の箱を一緒にしたり,この子だったら直ぐに段取りを飲み込んでやってのけるでしょう。言われなくてもそのあたりを掃き清めるでしょう。支店長からは「できる子だなあ。たすかるなあ」ということになります。
 よいことならどんなことでも身につけたらよいではないですか。全部が自分自身の力となって自分の人生を助ける大応援団となっていくのですから。

なぜ? 挨拶・挨拶って言われるの?

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幼稚園でも小学校や中学校でも高校でも「おはようございます」「ありがとう」挨拶や感謝の言葉が言えるようにしましょう。といいます。なぜ,挨拶挨拶というのでしょうか? 誰のために言うのでしょうか? 挨拶しても返ってこないことも多いし自分から言うことはあほらしいものなのでしょうか?
 挨拶は「私はあなたの敵ではありません。味方ですよ」という言葉の印と言えるのではないでしょうか。丁寧な人は挨拶のとき頭を下げてお辞儀もします。相手に頭を垂れ地面や自分のおへそをを見ます。昔で言えば相手が敵なら「面〜(メーン)」と頭を砕かれることでしょう。でも,頭を下げて「おはようございます」「こんにちは」「私はあなたの味方です。友達になりたいです」という態度の人に「メーン」と普通はいかないと思います。挨拶をしてくれる人は悪い気はしない相手ですし,お辞儀までしていたら隙だらけの無防備状態の人だからです。そんなところに「メーン」などと卑怯なことはしないということが人の道だったからです。
 では,挨拶は相手との紛争を避けるもの折り合いをつけるところに,その意味があるのでしょうか?
 毎朝通用門でお母さんやおうちの人と一緒に登園した子ども達を迎えます。「おはようございます」と大きな声で挨拶をします。子ども達もおはようございますと挨拶を返してくれます。50人余り在園していますので,50回以上は自分から言っていると思います。すると不思議なことが心の中に沸き起こってきます。「疲れたのかなあ,今日は朝からいまいち調子が悪いなあ。・・」という日でも,自分の挨拶の回数が増えていく度に心が元気になっていくのです。口はくたびれていきますが。
みんなを迎えた頃にはすっかり元気百倍になっています。なぜなのでしょう?
 みんなに元気を与えたつもりで実はみんなからパワーをもらっていたということです。
 ある和尚さんがおっしゃいました。「挨拶をしたり他人に優しくしたり,掃除や片づけ整頓をしたりした後は,何か心がスッキリとしませんか? するでしょ。なぜだと思いますか? 私たちの体には毎日埃や垢がたまりますね。だからお風呂に入りシャワーをかかるとスッキリしますね。実はね,心にも毎日毎日垢がたまっていくのです。硬い殻になるまで垢がたまったら容易には取れませんよ。頑固一徹になって他人の話も聴けなくなりますよ。さあその垢をあなたはどのようにしてとりますか?」「えっ?」「心がスッキリしたというときは、心にシャワーがかかって少し垢が取れているのですよ」ということでした。
 自分からの元気な挨拶や優しい行いや掃除も片付けも実は自分の心にシャワーをかけていたのです。よくよく考えていくと自分のためにしていたのですね。一番得をしていたのは自分だということです。

子どもの最大の応援団

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 子どもたちにとって,見ること聴くこと感じること体験活動などすべての情報が新鮮で興味のあることです。ですから直ぐに獲得してしまいます。それらの情報を自分で試したり実際に経験することで自分の生きた力となって蓄積されていきます。それらの力は,これからの人生を生きていく自分を支えてくれる力ですし最大の応援団でもあります。子どもが本当の応援団を作るためには,私たち大人が適切な声かけや援助をしていかなければなりません。「学ぶ」「育つ」の1〜4で述べてきたことをぜひ実践していきたいと思います。
 さて,子どもの最大の応援団とはどういうことでしょうか?
「生きていくための力が身体に身についていく」もっと言えば,「自ら自覚して身につけていく」ということです。
 例えば,3歳の始めの頃は「自分がほしいと思ったら,強引に相手を叩いてでも取りに行く様子が見られます」そのことで相手が泣いたり,逆に反撃されたりして痛い目にあったり,先生や友だちの仲裁で話し合ったりして学んでいきます。そして発達していくにつれて言葉で,「貸して」「よせて」「いいよ」「後でね」などと相手と言葉でやり取りできる「コミュニケーションする力」が身についていきます。また,直ぐ手にしてみたいという気持や後でねと言われて待つという「がまんする・辛抱する力」が身についていきます。
 今2つの力すなわち「コミュニケーションする力」と「辛抱して待つ力」が少し身についたとしましょう。この力は自分の身体の血や肉になって身についている力ですので,自分がどこへ行ってもついて来てくれます。急にどこかの保育園や幼稚園に変って誰も友達がいないところでも,この2つの力がそこの保育園や幼稚園の友だちと一緒になった時に自分を支えて最大の応援団になってくれるのです。
 子どもたちは猛烈なスピードで様々な体験をしています。体育的,音楽的,創造的なこと,更には毎日の生活でのテレビや社会などからの情報。その体験は大人から見たら良いことも悪いこともあります。ですから子どもが真似をして表現したらきちんと教えていかなければなりません。「今のはお母さんは悲しいよ。なぜだと思う?」「お母さんはうれしいよ。・・」「助かるわ。・・」「がんばっているね」・・など。
 私たち大人は,子どもを見守り,やり取りしながら真の沢山の大応援団を子どもに身につけさせていきたいものです。
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学校行事
2/29 未就園児(たんぽぽ組・0歳〜3歳)いっしょに遊ぼう・教育相談日 10時〜12時
京都市立翔鸞幼稚園
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