幼稚園日記

「がんばりマメ」

公開日
2014/06/04
更新日
2014/06/04

園長室から

5月末の休日参観には,多数の保護者の皆様にお越しいただき,また,親子製作にご協力いただき,ありがとうございました。
子どもたちは,竹こっぽり,三角馬,竹馬のある生活を始めています。
でも,これらに乗れることが最終目標ではありません。
一人一人のかかわり方を見つめ,寄り添っていきたいと思います。

次の文は,昨年度「京都市の学校保健」に寄稿したものです。

 校園長部会(幼稚園)
「痛いの,痛いの,飛んで行けー!!」。子どもが転んだり,どこかで打ったりして,痛さや驚きのあまり泣き出したりした時に掛ける魔法の言葉ですね。この呪文で,子どもたちは泣き止んで,けろっとしたりしますね。
ところで,鉄棒,靴擦れなどで,「マメ」ができたことはないでしょうか。「外傷性水疱」というのでしょうか。京都市立の幼稚園では,子どもたちは竹馬で遊びます。
自園でも,3歳児が「竹こっぽり」,4歳児が「三角馬」,5歳児が「竹馬」で遊んでいます。それらは,休日参観日に,子どもたちが保護者と一緒に製作したものです。子どもたちは,(年長さんになったら竹馬に乗るんだ。)と,意欲や憧れの気持ちをもっています。ましてや,お家の方と一緒に製作した竹馬です。保護者が我が子のために手塩にかけて製作した竹馬です。自分のための,世界で一つの竹馬です。子どもたちはうれしくて仕方ないといった表情で,すぐに竹馬に挑戦します。けれども,竹馬はそんなに簡単に乗れるものではありません。しばらくすると,「こんなはずではなかった。」「これは,ぼくには無理かもしれない…。」と,竹馬から遠ざかってしまう子どももいます。けれども,クラスの誰かがちょっとこつをつかんだり,一歩,二歩歩けるようになったりすると,再び竹馬への挑戦に火が着きます。「何だかわたしにもできるかもしれない。」「もう少しがんばろうかな…」と。そして,ほんの少しでも何か手応えを感じたり,周りから応援されたり,褒められたりすると,竹馬への挑戦にますます夢中になっていくのです。でも,そんな時です。いやなモノが現れます。「マメ」です。竹と足の指が何度も何度も擦れたからです。子どもたちが先生に痛みを訴えると,先生はその「マメ」を診て,痛々しさや子どものがんばりに共感しながら,「『がんばりマメ』ができたね。」と声をかけるのです。これは,ただの「マメ」でも「外傷性水疱」でもありません。一生懸命がんばった子どもたちにできる「がんばりマメ」なのですから。「がんばりマメ」ができるほどになれば,そして,その痛さに負けない強い気持ちがもてるようになれば,「竹馬名人」はもうすぐそこです。
「がんばりマメ」は,子どもたちに寄り添う魔法の言葉なのです。
(乾隆幼稚園 芝井 豊明)

写真は,チャレンジする年長・すみれ組の子どもたち。