学校日記

中学生とお金

公開日
2011/02/01
更新日
2011/02/01

校長室から

 本校は1年生を対象に「ファイナンスパーク学習」を実施している。具体的には「お金(経済)学習」である。事前学習としてまず、京都府金融広報委員会金融広報アドバイザー木戸 明美氏から、“生きていくために必要なお金”の話を聞いた。その直後「お金は汚いものだと思っていたが、生きていく上でとても大切なものだと言うことがわかった。」という生徒の感想が印象的であった。その後、テキストを使い、「家庭で使うお金」に何があるのかを考え、分類してみることや、自分の架空のプロフィールを設定して、自分名義の株を持ってみること、月間純所得(NMI)を計算(年間総収入を12ヶ月で割り、月間総収入から、税金・年金・健康保険料を差し引くこと)し、実際に生活費の計画を立ててみる事などを学習した後、ファイナンスパーク学習の当日を迎えるのである。当日の活動では、生徒たちは「個人情報カード」を受け取り、各人が設定された1ヶ月の生活費をやりくりしてみる。「最初は簡単にできると思ったが、大赤字が出て、最後に苦労した」とか、「家や車を買おうと思ったが思いの外高かったので、他のものを切り詰めなくてはならなっかたのが大変だった」とか、「最初から切り詰めたので、黒字になってよかった」とか、様々な感想があった。しかし、中でも一番泣かせたのは、「今まではあまり考えず自分のお小遣いを使いたいだけ使っていたが、今回1ヶ月分の家計のやりくりをするだけでも頭が痛くなったのに、お母さん(多くの家庭が母親が家計を握っているのかな)はこんな事を毎月しているなんてそれだけで尊敬してしまう、そして、自分たちのために苦労して少しでもお金を有効に使おうとしている親に心から感謝する。」「自分も大人になったら、しっかりと働き、自分が使うお金は自分で稼ぎたい。」というものがあった。
 子どもの金銭感覚というものは今までは育った家庭環境に大きく左右されるものと考えていたが、義務教育の中でこのような「お金教育」が入ってくることにより、より堅実な金銭感覚を早いうちから身につけることができることは大切だ。今年度のお年玉の貯蓄高は、日本の経済状況を反映してか、調査開始以来、最高額であったとか。そして、一時問題になった若者のカード破産と言った現象も歯止めがかかるのではないかと期待する。
 現在の日本の経済状況をを新聞紙上から拾い上げても、株価暴落・消えた年金問題・大幅な赤字国債発行(国の財政が税収より国債発行による借金が多い)・日本国債1段階格下げ(AA−)・円高(一概にマイナスとはいえないが)等々、暗いニュースばかりである。しかし、我々多くの者は今後もこの国で生きて行かなくてはならない。経済のグローバル化の中、お金(経済)に疎いでは済まされないことである。お金は決して汚いものではない。その人の使い方でお金の品格も決まるのである。