全国学力・学習状況調査等の結果について
- 公開日
- 2010/01/05
- 更新日
- 2010/01/05
全国学力・学習状況調査
昨年4月に実施された全国学力・学習状況調査の結果について,いろいろな保護者のお集りの機会でお話しておりますが,改めまして皆様方にお伝えいたしたいと思います。保護者の皆様方におかれましては,状況の把握と課題を理解していただき,家庭学習の定着の仕方や生活習慣の改善等に,そして,ご家庭でのお子達のご指導にお役立ていただきますようお願い申し上げます。
1 調査の目的
全国調査は,義務教育の機会均等と水準の維持向上のために,国が各地域における生徒の学力・学習状況の実態を把握・分析することにより,教育の結果を検証し,改善を図るためのものです。そして,各教育委員会や学校等は全国的な状況との関係において,課題を把握し,学習改善や学習意欲の向上につなげることを目的としています。また,学習状況調査は,変化する社会における生活状況や国語・数学の関心意欲などについて把握し,学習習慣・生活習慣の改善に資することを目的としています。
2 調査の内容
⑴ 教科に関する調査
1.国語A・数学A・・・主として「知識」に関する問題
・身につけて(習得して)おかなければ,後の学年等の学習内容に影響を
及ぼす内容。
・実生活において不可欠であり,常に活用できるようになっていることが
望ましい「知識」・「技能」など。
2.国語B・数学B・・・主として「活用」に関する問題
・知識・技能等を実生活の様々な場面に活用する力
・様々な課題解決のための構想を立て,評価・改善する力など
⑵ 生活習慣や学習環境等に関する質問紙調査
1.学習意欲,学習方法,学習環境,生活の諸側面等に関する調査
3 調査結果
この調査により測定できるのは,学力の特定の一部分と学校における教育活動の一部分にすぎません。このことを予めご理解いただいた上,今後の参考にしてください。
本校では,国語については,A問題(知識)よりB問題(活用)の方が少し高く,どちらも全国平均を上回っている結果でした。数学についても,わずかにB問題(活用)の方がA問題(知識)より高く,どちらも全国平均とほぼ同じ状況でした。具体的には
⑴ 国語
国語の正答率は,全国平均を上回る結果でした。特に,「主として活用に関する問題」の方が高く,例えば,「資料に表れている工夫を自分の表現に役立てる」問題(B)や「子どもの図書館案内図の工夫を生かして,学校図書館の案内図の郷土資料コーナーの見出しを書く」という問題(B)などが,全国平均を大きく上回っていました。一方で,「主語に対応させて述語を適切に書く」問題(A)や「適切な同音異義語を選択する」問題(A)などは,正答率が悪かった内容です。
問題の区分では「関心・意欲・態度」「話す」「聞く」「書く」「読む」のそれぞれで全国平均を上回っていましたが,「読むこと」に少し課題が見られます。
「記述式」の問題の正答率は高かったのですが,「選択式」や「短答式」の問題では,全国平均より高かったものの「記述式」と比べると悪かったです。
⑵ 数学
数学では,ほとんどの問題が全国平均とほぼ同じ状況でありました。中でも「指数の計算の仕方」を見る問題(A)や「円柱の展開図の底面の円の周囲の長さと側面の長方形の辺の長さの関係の理解」の問題(A),「不確定な事象の起こりえる程度を確率の意味にもとづいて割合で比較できることを理解している」問題(B)などは比較的よくできていた問題ですが,「作図と線分の二等分線について理解している」問題(A)や証明問題の「方針にもとづいて証明することができる」問題(B)や「証明を振り返って考えることができる」問題(B)については,全国平均を下回った課題のある問題と言えます。
問題の区分では,A問題では「数量関係」が少しよくなかったのですが,B問題では,どちらかと言うとよい方でした。反対に「図形」では,A問題ではどちらかと言うとよい方でしたが,B問題ではよくない結果でした。
⑶ 生活習慣や学習状況について(「生徒の質問紙」調査の結果より)
全体的に「学習の基礎となる力」である「教科への関心」では,国語・数学とも低く,課題が見られますが,特に数学の関心の低さが気になります。これは,学習に対する向上心にもつながる問題であると言えます。
次に気になる点としては,「規範意識」の低さです。全国的にも,この規範意識の高い生徒(学校)ほど学力的に高いという結果が示されています。当然,学力とは関係なしに規範意識を持たせていく教育は大切ですが,学力面から考えても規範意識を高める必要があると言えます。また,「自尊感情」についても,本校の生徒は全国平均を下回っています。自分が大切な存在,かけがえのない存在,周りの人たちから大切にされている,といった感情(気持ち)がやや弱いようです。
最後に,「学習習慣」と「生活習慣」に関して,どちらも全国平均より下回った内容です。「学習習慣」については,家庭学習の習慣化,自学自習の習慣化が図れていないということです。そして,「生活習慣」については,「早寝,早起き,朝ごはん」に象徴される基本的生活習慣が確立されていないということや,テレビの視聴時間やTVゲームに関わっている時間が長いこと,携帯電話に関わる内容などが気になります。
4 これからの学校としての指導について
生活面等の課題の克服は,学力をより一層高めるためには必要なことであり,これからの社会に生きていく一人の大人として,人間として,子どもを育てる上でも大切なことであります。特に,心の部分として,学習に向かう姿勢,積極的に授業に参加する態度などは,学習以前の問題であります。学校でも,この部分の重要性をあらためて認識し,生徒への指導をおこなっていきたいと思います。
具体的には,これまでの取組で効果的であると考える実践については継続して取り組んでいきます。そして,基礎・基本の学習内容をしっかりと「習得」させるとともに,「応用力」や「活用する力」,「学び合う力」などを付けていけるよう,「課題解決学習」や「小人数のグループ学習」など,授業改善に積極的に取り組んでいきたいと考えています。
最後に,ご家庭におかれましても,学校の考えや取組に対してご理解とご支援をお願いいたしますとともに,「早寝,早起き,朝ごはん」などの「生活習慣」や家庭学習の定着などの「学習習慣」,約束事や規則を守る「規範意識」などにつきまして,お子たちと話し合っていただくとともにお支えいただきますようよろしくお願いいたします。