国際社会で生きること
- 公開日
- 2017/10/24
- 更新日
- 2017/10/24
校長室から
国際社会で生きること
校 長 飛田 義和
紅葉(もみじ)の語源(ごげん)は,草木が黄や紅(くれない)に染まることを「揉み手(もみで)」といったことからといわれています。紅葉(こうよう)といえば「楓(かえで)」をさしますが,楓は葉の形が「蛙(かえる)の手」に似ていることからカエデとよばれるように。楓以外にも,蔦(つた)・桜(さくら)・柿(かき)・櫨(はぜ)・漆(うるし)そして本校校庭の銀杏(いちょう)など・・・。十分な日射しと昼夜の温度差,適度な湿度が美しい紅葉の条件に。見ごろは葉が色づき始めてから三,四週間後。紅葉が彩る美しい市原野の風景を楽しめる季節がやってきました。
さて,日本では,「思いやり」や「相手の気持ちを察すること」のできる人が好ましい人と見られています。これは感情移入能力と言われ,たとえば「冷たい雨の中,道端に放置されている犬」を見て,「飼い主から捨てられたのだ」「寒くてかわいそう」「お腹がすいているだろう」などと犬の立場に立って気持ちを考えることです。この心情を育てるために学校では,集団行動の機会に互いの親密な接触と情報交換が必要な場面を作り,集団の和や協調的な態度が自然と身につくようにしています。学級活動や給食,清掃,運動会や学芸会などの場面です。このことは将来社会に出た時,会社や地域社会の一員として一体感のある安定した国民性となっています。
これに対してアメリカでは,教育は個人の違いに対応することを目的としています。個人の能力・特性に応じて教科や学習方法が選択され,学級はあまり意味がありません。指導も個別化された指導が中心で,一人ひとりの個性・能力が最大限に育てられ「卓越性」が大切とされています。人より優れているものがあり,常に自己主張ができ,人を納得させる力を持つことが大切とされています。
このように,国によって集団を大切にする国と,個人を大切にする国があります。日本は集団同調的な社会を形成し,アメリカは強いリーダのもとで自立した創造的な社会を形成しようとしていると考えられます。
日本とアメリカの教育比較でお話しましたが,世界には200近くの国があり,それぞれの国に独自の文化,歴史,風土等があります。これからは,世界の様々な教育を受けた人々が交わる国際社会で生きぬくことが求められています。その中では,上述の国民性を大切にしつつ言葉を通して相手に説明し,説得する能力が非常に大切となってきます。これからは,私たちの育った文化的背景を知りつつ,他国の人々の考えを柔軟に受け入れて,自分の考えをしっかり発信できる子どもを育てていくことが必要となってくるわけです。