学校日記

*通知票の評価*

公開日
2015/11/06
更新日
2015/11/06

校長室から

 「校長先生成績ってどうやってつけておられるんですか?」毎年通知票をお渡しする時期になると出てくる質問です。単純ですが意外と複雑な,しかも興味関心のある問題だと思います。「ペーパーテストの成績やノートの成績,あるいは授業中の様子できめていきます。実技を伴う科目はもちろん作品や出来栄え,意欲なんかも考慮します。」と答えますが,なかなか基準が難しいのが実情です。
評価を付ける…という意味にはいくつかの理由があります。子どもたちが内容を理解できたかどうか教職員が知るため,でもありますし,保護者の方に子どもさんがどの程度まで理解しているかをお知らせするための基準でもあります。また,客観的に子どもたちがどのあたりに位置しているかの判断基準にもなります。それと,大きいのは子どもたちの今後の学習の意欲付けにするためのものでもあります。(これはときどきおうちでの「意欲付けられ!」の元にもなります。(笑))
 一般的な話で「うちの子は3が並んでいたのに有名中学の入試に落ちた。」「〜さんはあまり3がないのに有名中学に受かったのは運が良かったからだ。」などの会話を耳にすることがあります。それは通知票での評価とその中学校の入学試験の評価基準が違うからです。でもなかなか「まぐれ」では入学試験は通らない…しっかりした勉強をされていたのだと思います。
ではどの程度できていれば「2」になるのか,どの程度を越せば「3」のなるのでしょうか。
これは相当,客観性と妥当性及び信頼性が必要です。担任の欲求水準が低ければ2や3の子どもは増えますが,本当に理解しているかどうかという信頼性には欠けます。また,少しのミスでも「分かってない!」と判断する担任では当然2や3が減ります。それで客観性を持たせる意味でも大手教育会社の作成したペーパーテストを使用すれば信頼性も上がります。会社によって予想規準点数を示して妥当性を高める工夫をしています。本校使用のペーパーテストすべてで95点以上あるのに「3」がつかない場合は宿題を全くしなかったり,授業中にノートを取らなかったり,提出物が出来ていなかったり,そしてその複合の要因によるでしょう。逆にペーパーでは90点を切っていても「3」がついた場合はペーパーの時にはたまたま体調が悪かったのかもしれないが,常の様子を見ているとほぼ完ぺきに理解をしており,ノートや意欲も特にすばらしい場合だと考えられます。また「がんばろう」がつく場合は概ねその数値が80あるいは75という線が一つの目安のようです。もし本校で市販のテストをして,多くの子どもたちが75以下ならその単元を教えた教師は真摯に反省して補充学習を組む必要があります。
 いま本校では各学年で共通の基準を設けてお互いのクラスの成績について大きな差異が生じないように話し合って成績を出しています。以前のように隣のクラスの子どもたちの3はうちのクラスに来たらほとんど2だ!…なんてことはないです。なぜなら昔と違って絶対評価を基準としているからです。子どもたちの何%が3で何%が2であるという区切り方はしていないからです。その単元の到達度から見て「できた」と判断される子どもはすべて2以上がつきます。5段階を採用していないのもそのような理由からです。「普通」の3と言われたら出来ているのか分っていないのかわかりませんね。
 また実技を伴う教科になると「楽しい」が一つのキーワードになります。授業や単元の終わりに書くワークシートや発言,授業中の様子も重要視します。技術点も相当な重きが置かれます。今後導入されるであろう「英語科」は技術というより会話を楽しむ,ことが重要視されるのではないでしょうか。本校が全国に先立って示した「道徳科」の評価は本校の通知票でお知らせしているような記述式のもので,またその授業で子どもがどれだけ道徳的な価値に触れることが出来たかを書くことになるでしょう。どちらにしろ通知票の成績は子ども達の今後に向けてプラスに導くための目安と考えればよいのではないでしょうか。


                    校長 安田 曜