目には青葉(中京中だより6月号)より
- 公開日
- 2010/06/01
- 更新日
- 2010/06/01
校長室から
目には青葉
「目には青葉 山ほととぎす 初鰹」
初夏の新緑をあらわすのによく使われる山口 素堂の句である。確かに今年も5月上旬は薫風吹くさわやかな季節がやって来たと感じられる日があった。冬をやり過ごすと、季節は巡るものだと、内心うきうきしたものであるが、それ以降、どうも天候不順である。この文章を書いている今は、20度を切り、はっきり言えば寒いのである。例年ならば、25度を超える夏日を迎え、暑くて暑くて、このまま行けば真夏はどうなるのだろうと心配するほどである。ところが地球温暖化もどこへやら、これでは、冷夏である。冷夏といえば、平成5年にも「平成の米騒動」と呼ばれ、国内のお米のできが悪く、国を挙げて大騒ぎをして、タイ国からお米の緊急輸入をした年があった。しかし、その時は幸いなことに、そのことが原因で餓死した人はいなかった。少し意味合いは違うが「人間万事塞翁が馬」という故事がある。「人間の運命は、福から禍(わざわい)へ、また禍(わざわい)から福へと人生に変化をもたらした。まったく禍福というのは予測できないものである。」という意味であるが、私自身、その冷夏の時の大騒ぎから多少のことを学んだはずなのに、そのことを活かして現在生活しているか疑問である。「のど元過ぎれば熱さを忘れる」ともいうが、人間とはそういう生き物であるのかもしれない。ただ、今の生徒達に望みたいのは、人生には、良いこと(福)も悪いこと(禍)も、自分が好むと好まざるに関わらず、様々な出来事が身に降りかかってくる。うまくいかない事がほとんどである。それをどう切り抜けるかは人それぞれであるが、何とか切り抜けていってほしい。何とか生き抜いてほしい。そのことを願うばかりである。そして、今年が冷夏でないことも同時に願ってい