3年 華道体験
- 公開日
- 2025/10/31
- 更新日
- 2025/10/31
3年
本日、3年生では華道体験を行いました。伝統文化に関わること、そして専門家からの指導による「ほんもの」に触れることで、日本の伝統文化のよさを味わうという学習でした。
カーネーションやリンドウなどの5種類の花を使い、「美」を求めて様々に想像を膨らませながら形作っていきました。
生徒たちは「花と器」だけを用いた表現に初めはとても戸惑った表情で、美しさをどのように見出だせばよいかということを仲間と対話しながらその糸口を探すことから始まりました。「この花背が高いな」「まだつぼみが多いな」「花びらがピンク色で縁取られて絵みたい」「これ青色?紫色?」など、花の姿に対する気付きが自然に交わされていました。次第に、それぞれの花の特徴や雰囲気を感じ取っているかのように、自分なりの美しさを見出すことができ、そこからは慎重に、しかし大胆に創り上げていきました。創っている過程では、講師である専門家の方の助言や手直しもあり、華道の世界における「美」も感じ取ることができたようです。
完成した作品について、どのようなことを表現したかと問うと、「この花の元の長さをできるだけ変えずに背を高くして、『もっと成長したい』という気持ちを表現した」「それぞれの花を外側に向けて、さらに色とりどりに配置したことで、人々がそれぞれ自分らしく自由に生きていける世界を表現した」など、生徒たちの発想に驚かされました。更に興味深かったのは、同じ作品を別の生徒が見ると、「この背の高い花が背伸びしているようにまだ届かないものに、一生懸命手を伸ばして掴もうとしている姿に見える」と話していました。
日本の伝統文化や芸能は、花と器のみというようにシンプルに且つ限られたものだけを用いて表現することで、生み出される余白(空間)が彩られ表現者の想像だけにとらわれず、見る者にも想像の自由が与えられ、自分なりの世界観で楽しむことができるということが魅力の一つだと思います。CGやAIなどは私たちの生活に多くの利益を生み出してくれる一方で、現実と創造物との区別がつかないほどの大量の情報に囲まれて生活を送っていることも否めません。だからこそ、想像力が自由にそして自然と掻き立てられる日本の伝統文化や芸能の世界は、現代の私たちにとって世界を創り上げることの原点に立ち返らせてくれる重要なものであり、若い感性でこれに触れることには大きな意義があると考えます。