学校日記

「小さな機械の向こう側」

公開日
2018/07/04
更新日
2018/07/04

校長室から

 「ネット弁慶」という言葉をご存知でしょうか。私は,過日福岡で起こった痛ましい事件に関する報道で初めて知りました。お分かりの通り,元の言葉は「内弁慶」。「外では意気地がないが,家では威張っている人」のことを指す言葉です。つまり,「ネット弁慶」とは,「実生活では意気地がないが,ネット(SNSや掲示板など)では威張っている人」という意味になりますが,ただ威張っているだけではなく,特に他者に対して過激な誹謗中傷を繰り返す人のことを指すようです。
 特定される人物に対する悪口,差別発言,理不尽な他者攻撃はネット上に散見され,後を絶ちません。それはネットの匿名性が一因であることは間違いないとは思いますが,果たしてそれだけでしょうか。先の事件では,ネット上でのトラブルが,現実に人の命が奪われる事件として顕在化しました。もっと根本的な心の問題,社会全体で多方面から向き合わなければならない課題があるように思います。
 これからも,ネットは私たちの生活を良くも悪くも変えていくでしょう。子どもたちは,この世界を生きています。いつ,ネット弁慶に出会うかわかりません。いえ,自分がネット弁慶になってしまうかもしれません。他にも危険がたくさん潜んでいます。
 「蓋をする」ことは,本来の解決方法ではないと思います。ただ,目の前にある危険には直接出会わせたくないものです。夏休みを前に,ぜひ,子どもたちが使用しているネットに接続できる通信端末(ケータイ・スマホ・タブレット・ゲーム機・テレビなど)の点検をお願いします。現在市販されている通信端末のほとんどに「保護者機能」や「ペアレンタルコントロール」という機能制限機能が付いています。必要に応じて,機能制限を設定し,子どもたちが可能な限り安全であるように,見守りをお願いします。
 手のひらに載る小さな機械の向こう側には,一歩間違えれば恐ろしい危険が待っているという現実を知り,しっかりと対応できる子どもになってほしいと思います。