学校日記

「お大事に」

公開日
2017/10/03
更新日
2017/10/03

校長室から

 青々と高く澄み切った空が美しい季節ですが,1日の寒暖の差が大きく,体調を崩しやすい時期でもあります。健康管理には十分に気を付けなければいけないのですが,私もご多分に漏れず,喉と鼻をやられてしましました。マスクを着けて,朝の正門に立っている時のことです。
 ある子が,「おはようございます。」と元気に入ってきました。いつもと違う声で「おはようございます。」と返すと,その子は自分の口元を指差して首を傾げてこちらを見つめます。私はすぐにマスクのことだと気付いて,「そう,風邪をひいてしまいました。」と言いました。すると,「しんどいの?」と尋ねるので,「はい,とてもしんどいです。」と答えると,その子は眉を八の字にして心配そうに,「大変やな。お大事に。」と私に告げて玄関に入っていきました。その後ろ姿に「ありがとう。」と声をかけると,ふり返ってニコッと手を振りました。
 この子の周りには,少し弱っている人に優しく声をかけたり,元気がない人を心配したりする人がたくさんいるのだと思います。小さなころからそんな人たちに囲まれて育つことで,最初は真似や受け売りかもしれませんが,それを重ねることで,自然に優しさや気配りが身に付いていくのでしょう。
 子どもたちにとって,日々の生活の中で関わる人,特に大人の影響はとても大きなものです。人としての「学び」や「育ち」は,誰かに感化され,何気ない場面でも育まれるのです。私は,この子の優しさに触れて,より良い感化者でありたいと思いました。
 ちなみに,後日この子は,マスクを外した私に「治ったん?良かったね。」と声をかけてくれました。