学校日記

「おらっしゃいますか」

公開日
2017/06/30
更新日
2017/06/30

校長室から

 職員室のドアが開いて,「○年○組の○○です。○○先生,おらっしゃいますか。」と言う声が聞こえます。何かしらの用事があって,子どもが職員室を訪ねてきたのです。「はい。おられます。ちょっと待ってください。あっ,それから,今のは『いらっしゃいますか』か『おられますか』ですよ。」と言うと,その子は照れくさそうにニコッと笑いました。子どもたちにとって,職員室をひとりで訪ねることは,思いのほか勇気が必要なことなのです。まして,普段使いなれない「敬語」で入っていかなくてはいけません。緊張と不慣れが合わさって,「いらっしゃいますか」と「おられますか」が「おらっしゃいますか」になったのでしょう。
 5年生の学習で,「スチューデント・シティ」というものがあります。勤労や消費の活動から経済の動きを知り,「働くこと」の意味を考える学習です。この学習の大詰めでは,実際に再現された街で,企業の店舗ブースに入り,従業員として働くシミュレーションを体験します。その間は,「大人」として扱われますので,話し言葉は当然「敬体」。あいさつから,業務連絡,会議上の発言まで,「敬体」で話すことが求められます。学校では普通に話していた友だちも,取引先の社員だったり,顧客だったりしますから,何とも変な感じです。でも,子どもたちは徐々に慣れていき,学習終盤ではほとんどの子どもたちが,「敬体」で話すようになります。その方が,スムーズに事が流れるのを体感できるからでしょう。
 子どもたちが社会に出るのは,まだ先の話ですが,場面に応じて「しっかり話す」「ていねいに話す」「相手を意識して話す」練習を重ねて,自分の力にしてほしいと思います。