学校日記

○○さん

公開日
2017/06/06
更新日
2017/06/06

校長室から

 玄関で一年生の下校を見送っているとひとりの子が私の方に駆け寄ってきました。少し見上げた視線の先には、私が首から下げている名札があります。
「に、の、み、や。」
漢字に振られた平仮名のルビを指差しながら一文字ずつ読んでいきます。そして、
「や、す、お。そっか、やすおって言うんや。」
「はい、やすおって言います。」
と私がこたえると、
「明日からやすおさんって呼ぶわ。じゃ、さよなら。」
そう言ってその子は元気に帰っていきました。その時、私は思わず吹き出して笑ってしまいましたが、よくよく考えてみると、とても素敵な場面だったんだと気付きました。
 一年生では平仮名とカタカナ、そして漢字を八十文字学習します。読めるようになったり使えるようになったりする文字が増えていくのは楽しいことです。まだ読めない漢字もルビがあれば平気です。
「何が書いてあるのかな。」「なるほど。この漢字はこう読むのか。」
私の名札を読んでくれた子は、きっとこんな風に思っていたのでしょう。できるようになったことは試したいし、もっとできるようになりたい。子どもたちが圧倒的な速さで伸びていくのは、このモチベーションがあるからです。
 「やすおさん」にも理由があります。南太秦小のきまりでは、相手のことを大切にする呼び方「○○さん」をすることになっています。教室で教わったそのことをしっかり覚えていたのでしょう。最初「やすお」と呼び捨ててしまったことを訂正して、「明日からやすおさんに」となったのだと思います。
 子どもたちの素直さや誠実さに出会うと自分も頑張らなくてはと思います。