文部科学省指定 道徳研究発表会では
- 公開日
- 2016/02/04
- 更新日
- 2016/02/04
校長室から
標記の研究発表を先月の29日(金)に本校で行いました。雨の中全国津々浦々からの参加者を迎え,各学年およびさくら,そして保護者道徳の授業,計8本の授業の公開をしました。そのあとは京都産業大学教授,柴原弘志先生の講演会「これからの道徳教育〜教科化を踏まえて〜」で参加者とともに道徳教育の今後について学びました。本校では4年前より道徳の授業の方法について,より良い方法を模索してきました。「道徳」と聞くとなにかモラルの強制のような響きを感じる方もいらっしゃるかもしれませんが,全くそうではなくて,自分の心の中を見つめて,素直に自分の心の声を発表し,また人の心の中を聞くうちに,より良い自分の生き方を見つけていく時間…と言えばかっこよすぎますが,そんな時間にするために担任はいろいろな仕組みや仕掛けを作っていくのです。例えばその日のテーマが「マナー」だったとします。社会で生きていくうえで,お互いが気持ちよく生きるには「マナー」が大切なことはだれでも理解できます。このマナーを否定する人はいないでしょう。ただ人によってそのマナーがどこまでなのか,良いマナーが分かっていてもすぐに実行できるかどうかは別問題です。でもマナーについて考えれば・・・ふうーんなるほど,自分では気づいていなかったけど,こんなことしてしまってはあかんかったな,今までにこんなことして友達が喜んでくれたし他の人にも勧めてみよう・・・などと考える時間は,やがてよりよい社会を作っていく事になるのではないでしょうか。
今,日本の学校の教職員の心配は,授業のやり方を超えてその先の道徳の評価にあることが分かりました。昔でいえば,どうやってこの道徳に3,2,1を付けるの?どんなテストをするの?と言う危惧です。本校ではこの評価についても試案を昨年度から出し続けています。そして実際に通知票で保護者の方に発信している非常に数少ない小学校の一つです。その方法や記録の取り方など本校の情報を仕入れたくて北海道から沖縄までの教職関係の方が150人越えで来てくださいました。今年度の特徴としてはいくつかの大学の現役の学生が新しい道徳を見たい,聞きたいと数多く訪れてくれたことです。
もう本校の保護者の方々はご存知ですが,本校は道徳の評価を記述式で行っています。また個人の道徳性が半年でどのくらい上がったか…などという指標を取る事は無理だと考えています。もしそんな指標を作ったら,その指標に到達しようとして子どもたちは考えてもいないことを言ったり,教師の定める方向にしかマナーを考えなくなったります。それって少し危険性がある気がします。だから授業一時間一時間で子どもがどれだけそのテーマについて考えたか?どれだけ人の意見を聞きながら自分の心を見つめていたかをそのまま通知票に書いて,保護者にお知らせするようにしたのです。
先日,ある新聞の記者から質問を受けました。「先生方は子どもの意見や反応などすべて覚えていられるんですか?」「いいえ,覚えられないこともありますし,発表しなかった子どもの内面までは見えません。だから必ず学習の終わりにワークシートに自分の考えやおもいを書くのです。」こう答えました。そうしたらさらに「じゃあ,書けない子どもはどうするのですか?書くことが苦手な子どももいるでしょう?」
「いますよ。でも,全員書いていますよ。なかなか手が動かない子どものところには教師が必ず行って,書き方のアドバイスをします。小学校の教員は机間巡視と言って,他の子どもが自分のおもいを書いている間に書きづらい子どものそばに行って個別に話をします。」「それは子どもに書く内容を指導することにならないんですか?」「内容を指導するのではなく,書き方です。黒板を見て今日の授業で一番覚えているのはどこ?とか,誰かの発表でよかったと思った発表は何?とかです。」
そしてその後,実際の授業を見てもらいました。少し…いや相当分かってもらえました。金曜日は授業を見てまたその仲間が増えれば嬉しいなと感じた一日でした。お寒い中お手伝いくださったPTAの方,保護者道徳に参加くださった保護者の方々ありがとうございました。 感動と感謝です!!
校長 安田 曜