学校日記

発達障害

公開日
2015/06/03
更新日
2015/06/03

校長室から

 先日,長身のイケメンモデルの栗原類さんが朝の番組で自分の発達障害についてのコメントをしておられたそうですが,最近はこの言葉が相当社会でも認知されてきています。私が本校に着任した6月にも「高機能自閉って何?」というテーマでこのコラムを書きました。そのころはADHDやLDという言葉を社会でもよく使われるようになった時です。その時にはこんな紹介をしました。

発達障害の一つである「高機能自閉」は時々,コミニケーションだけでなくほかの障害を併せ持つことがあります。たとえば音に対して非常に敏感すぎたり,人から注意を受けることがたまらなく苦痛であったり, (中略) 「わがまま」と混同されてしまうことがあるのですが,こんな事例を考えてみてください。高い展望台から下を見ると,「わぁ綺麗!」と思う人もいれば,「あぁ恐い絶対いや!」,と思う人もいるでしょう。足がガクガクしちゃう人もいるでしょう。でも高所恐怖症の診断が出ている人はもう居ても立ってもいられなくなり,座り込もうが何をしようがとても怖くてそれこそ心臓に影響が出て意識を失ってしまうような結果になります。(後略)

 障害(障がい)…というほどには目立ちにくい人もいますのでそれらすべての人を含めて「特性」と言ってもよいでしょう。しかしクセやわがままではなく身体的に要因がある特性なのです。冒頭にも書きました栗原類さんが「笑っていいとも」の番組に出だしたころ少し不思議な魅力に駆られた覚えがあります。彼が醸し出す独特の雰囲気は発達障害から来ているのかもしれません。彼は有名人になり発達障害について口を開きましたが,今までに嫌な思いをいっぱいしてきたことは容易に想像がつきます。だんだん世の中が変わってきたこと,また自分自身に大きな自信が出来たことも相まってテレビで多くの人たちにこの特性のことを考えて欲しい…と投げかけられたのでしょう。
 木曜の夜10:00〜「Dr.倫太郎」という番組があります。この番組でも性同一性障害や自閉症スペクトラムの患者と向き合う主人公が出てきます。もちろん作り話ですので現実とは合わない部分もありますが,多くの人にこの問題を投げかけていることは間違いありません。周りの人のほんのわずかな支えでこういう特性を持った人も社会で力を発揮していく事が出来ます。例えば字を読むことが非常に不得意なトム=クルーズは映画のセリフを覚えるのに第3者が吹き込んでくれた音声を聞いて完璧に覚えていきます。少し古くはなりますが「窓ぎわのトットちゃん」の自叙伝を書いた黒柳徹子さんも発達障害であることをその本の中で語っておられます。彼女の周りにも彼女を支える多くの人がいたからこそ国連のユニセフ大使にまでなられたんだと思います。大きな障害,ほんの小さな障害を持つ人たちが理解しあって生きていけるインクルーシブな世の中になるように少しばかりの認識から始めてみませんか?

校長 安田 曜