平成21年度 研究計画
- 公開日
- 2009/07/19
- 更新日
- 2009/07/19
校内研究
平成21年度研究計画 京都市立翔鸞小学校 研究委員会
学校教育目標
自ら考え 意欲的に実践する子ども
目指す子ども像
◎自ら学び 主体的に考える子
・おもいや考えを,お互いにしっかりと伝え合う子
・進んで課題を持ち,考え,解決していくことができる子
◎やさしさと思いやりのある子
・人・命・自然を大切にする子
・お互いのよさを認め合い,友達と力を合わせる子
・感性豊かな子
◎たくましい子
・自ら進んで心と体の健康づくりをする子
・めあてを持って,粘り強く取り組む子
・困難なことにも立ち向かう子
研究主題
学んだことをくらしに生かせる子を目指して
〜一人一人の表現力を高めるために〜
研究教科・・・国語科を中心にして
平成21年度主題設定の理由
主題設定の理由
子どもたちの生きる現代の社会は,急激な変化の中で様々な問題が渦巻いている。その社会の中で生きる子ども達は,国際化・情報化社会の中でグローバルな視野で物事をとらえ,世の中を生きてゆくことになる。そのためには,自分自身の目でしっかりと事物を見つめ,対象を分析し,確かな判断を行っていくことができる「生きる力」が否応なく求められることになる。学ぶ意欲はもとより,自分で課題を見付け,自ら学び,自ら考え,主体的に判断し,行動し,よりよく問題を解決する資質や能力が必要になってくるのである。
中央教育審議会答申(平成20年1月)では,国語科の改善の基本方針が「実生活で生きてはたらき,各教科等の学習の基本ともなる国語の能力を身に付けること,我が国の言語文化を享受し継承・発展させる態度を育てることに重点を置いて内容の改善を図る。」と示されている。「話すこと・聞くこと」の話すことでは,話題設定や取材をし,構成や言葉遣いを考えて,発音・発声に気を付けて話すという,話すことの過程に応じたきめ細かい指導が出来るように示している。「書くこと」では,課題設定から交流へと,書くことの課題解決の過程を重視して指導事項を構成している。「読むこと」においても,読むことの学習には,文章の特定部分を解釈するだけではなく,さまざまな過程があることを明確にしている。「言語活動の充実」では,言語事項を通して指導事項を指導するという趣旨をいっそう明確にしている。
これらのことは,「テキストを理解するのはもちろん,テキストを利用,再構築して自分の考えに発展させ,現実生活で使いこなしていく」PISA型読解力と重なるところでもある。
本校ではPISA型読解力の研究を過去3年間行ってきた。いろいろなテキストから情報を取り出す力や,取り出した情報から事実と事実を関連づけて考える力は,少しずつ付いてきたように思われる。しかし,自分の考えや意見を分かりやすく相手に伝え,生活の中で活用する力には弱さが見られる。そこで,今年度は昨年度まで取り組んだPISA型読解力についての研究を活かし,児童一人一人が自らの思いや考え,主張を発信していく表現力の育成を目指していきたいと考える。
基本的な方策としては,子ども達の実態を把握し,昨年度と同じように生活全般に目を向け,そこにある様々な情報を自分のものとして見直し,それを自分達のくらしに生かすようにさせていくことが必要であると考えている。そして,自ら主体的に自分の学んだことを生かして表現していくことができるように育ってほしいと考えている。
そこで,今年度は,表現力を付ける上で,子どもたちの実態に応じたテキストの選択や学習過程をどのように組んでいくのが効果的なのかを実証していきたい。特に子どもたちが主体的に読み取り,自分の考えを表現する力を育て,子どもたちが主体的に学習活動を進めることができるような学習過程を創出していきたいと考え,上記の主題を設定した。
「学んだことをくらしに生かす」とは
学んだこととは,単なる知識や技能のみならず,学習の進め方や学び方,表現の仕方等全ての学習活動で身に付いたものである。それらを自分の生活の様々な場面で直面する課題解決に生かし,くらしの中で主体的に行動できるような力を身に付けることを目指している。
本校における表現力のとらえかた
学習指導要領に示された表現力は「相手の話の内容を受けて話題に合わせて話すこと。」「事柄と事柄との続き方を考えながら,語と語や文と文との続き方に注意して文章を書くこと。」といた指導事項によって育てられる力とされている。
このことをうけ,本校では,昨年度までの研究から思考に裏付けられた表現する力,事実と自分の考えを明確に分けて表現する力,つまり理解しやすい表現と捉えている。
そして,これらは,言葉でまとめて書く力・話す力であり,日常生活で生きて働く言葉を身に付けることであると捉えている。児童の実態を考え,児童の個性や発達段階を考慮しながら,より分かりやすい豊かな表現力を培っていきたいと考えている。
研究仮説
・テキストの選択や学習過程を工夫すれば,テキストを理解しながら読み,それを活用し,評価して,自分の考えを表現することができるであろう。
研究の重点
1.表現力を付けるための工夫(国語科を中心とした取組)
今年度は,昨年度の取組を基に「表現する力」を付けるための工夫を学年の発達段階を考慮しながら明確にし,指導法の改善を行っていくことにする。
授業実践を通して論理的に考えるための手法(順序づけ,比較,類別,定義づけ,類推,関係づけ,理由づけ,帰納的思考,演繹的思考)を活用し,テキストをしっかり読み取る。そして,自分の考えを分かりやすく表現していく。そのためには,まず語彙力を付け,次に話し合う能力を育てていきたいと考える。話し合う力は言語能力だけではなく,お互いの気持ちを推し量って発言の仕方を考慮したり,相手の意見をふまえて自分の意見を言ったり出来ないといけない。何度も話し合いの経験を積み,話し合ったことでよい結果が生まれたという満足感を多く体験させることで,さらに話し合いへの意欲を高め,表現力として定着させていきたいと考えている。
低学年では取り出した事実と自分の考えを進んで表現しようとすることができればいいのではないかと考えている。
中学年では,事実を関連づけて分かることと自分の考えを整理して表現できればいいのではないかと考えている。
高学年では,的確で分かりやすい表現ができるような表現を身に付けていかなければならないと考えている。
この取組内容を1期(4月〜7月), 2期(9月〜11月),3期(12月〜2月)と分け,具体的に進めていくことにする。
2.表現力を付けるための日常的な取組の工夫
基礎・基本の学力の定着としてどのような力が必要かを考え,日常的な取組を継続して行っていく。各教科・領域の学習はもちろんであるが,朝学習の読書タイムや清掃後のぐんぐん学習の活用を各学年の発達段階に応じて工夫していくことが大切であると考えている。
表現力を高めるために,音読カード(めあてを明確にして)を使った音読練習や書く力を付けるための視写,朝の会や翔鸞タイムでの活動など日常的な工夫をしていくことが必要である。
これらの取組を進めていくために,年間を通して具体的取組内容を明確にし,児童の実態に合わせて取組を進めていくことにする。