最新更新日:2024/04/26 | |
本日:3
昨日:136 総数:671448 |
「卒業生へ ありがとう」皆さんは一年生から,学年目標の「気宇壮大(きう そうだい)互いの違いが認め合える集団,自分を大切にでき,そして,仲間を思いやれる集団」を目指して様々なことに取り組んできました。その中で,特に印象に残っているのは,3年間の集大成と言える3年生の「学校祭」ではないでしょうか。 沖縄戦をテーマにした人権劇「『信じる』命(ぬち)どぅ宝・沖縄」は,大変感動的な舞台になりました。出演者は,台詞の読み合わせから役になり切り,その真剣な役作りが練習の中でとても伝わってきました。本番では,迫真の演技に,その場にいるかのような心情になりました。大道具の人は,舞台背景を立体的に描き見事な舞台空間を作ってくれました。小道具の人は,それぞれの場面で必要な物を,まるで実物のように精巧に制作してくれました。音響,照明,幕引きの人は,各場面の流れに合わせてタイミングよく舞台がより映えるように演出してくれました。衣装の人は,戦時中の状況を忠実に再現しようと工夫を重ねてくれました。三年生全員が,一人一役の役割を責任を持って果たすこと,また,惜しみなく協力し合うことで,素晴らしい劇を創りあげてくれました。劇中で,「あなた方一人一人の命は,お父様・お母様からいただいた大切な命です。そして,あなた方自身の命なのです。夢を叶えるために生き抜くのです」というIさん演じる島袋先生の台詞がありました。さらに,エンディングで心のこもった迫力ある声量と素晴らしいハーモニーで歌った学年合唱「信じる」を聞き,皆さんからのメッセージ「命の大切さ」は間違いなく観ていた人たちに伝わりました。 また,体育の部は,「ラグビーのワールドカップの日本チームのように,ひたむきにがんばりたい」と,Nさんの力強い宣誓で始まりました。一文字綱引きでは,各クラスの勝負に賭ける団結力とパワーを見せつけられ,決着がつくまで目が離せませんでした。最後の一瞬まで全力を出し切った皆さんの表情や姿は,見ていたすべての人に感動を与えてくれました。閉会式で「どうしたらいい結果になるか,みんなで考え話し合うプロセスが大事だと知りました」と涙交じりにあいさつしたMさん。それに対して,たくさんの同級生から「がんばれー」「がんばれー」と励ましの声が上がったとき,学年目標が達成できた瞬間だったと思います。 その後の皆さんの成長には,目を見張るものがありました。一人一人が進路に向かって一生懸命に学習に取り組みました。その姿勢や態度は,一・二年生のよき手本となりました。 思えば,4月に本校の教育目標「将来の夢を実現するために自らを磨き続けられる人間の育成」を伝えました。そして,「自らを磨いている姿」を「ライオン・ハート」と呼び,「学校だより」に掲載してきました。読み返してみると,皆さん一人一人には一つ一つの輝きがあることがよくわかります。世界に一つだけの「自分自身の輝き」を決して忘れず,これからもそれを磨き続け,将来の夢や希望をぜひ叶えてほしいと思います。 結びに,卒業生の皆さん「私は,皆さんに出会えて本当によかったと思っています。皆さんの幸せを,心から遠くからいつも祈っています。ありがとう。さようなら」 平成28年 3月15日 京都市立嘉楽中学校 校長 井上 浩史 |
|