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コミュニティカレッジ 鷲田清一先生 講演会 「いま、本当に必要な知力とは」(2011.7.26)
大阪大学総長である、鷲田清一先生をお招きして講演会を行いました。東日本大震災を受けての先生の思いや、知恵と知識の違い、「『わからない』状態に耐えられるタフさ」など、「いま、本当に必要な知力とは何か」についてお話しいただきました。
講演会終了後には、希望者対象の座談会が開かれ、20人ほどの生徒が集まりました。話が盛り上がり、予定時間を大幅に過ぎてしまうほどでした。 以下は参加した生徒の感想です。 「今回の講演でものの見方の大切さが分かった気がします」 「考えれば考えるほどより考えなければならないことが増えてくるというのは、今自分達がしている探究活動にも当てはまると思う」 「『答えが出ない問題でも自分なりの最善の行動をしようと想像し、考察し、あきらめない心を持つ』これを実行するのは、本当に難しいけど、タフな人間になりたい」 (写真上:鷲田清一先生、写真下:座談会の様子) 自慢話
四校会については6月15日号でご紹介しました。一昨年の四校会のことです。
会議が終わって,ライトアップされた姫路城を眺めながら食事をしているときに堀川の話題になって,姫路西高校の中杉校長が,「本当にすごい仕事をしたね」と言ってくださいました。 「私はこれといって何もしていませんよ」と答えたら,すぐさま「荒瀬さん,過度の謙遜は嫌みになるよ」と返されました。驚きました。そんなふうに言われたのは初めてで,とても新鮮な驚きでした。 「教育委員会がすごかったのと,堀川の教職員がとても意欲的に取り組んだから何とかここまでやってきたんですが」と言葉をつなぎましたが,別れて帰りの新幹線に乗って,ぼんやり夜景を見ながらつらつらと考えました。 自分はいつ何をどのようにしてきたんだろうか? 保護者からメールです。 ……………………………………………………………………………………………… 最終章の終止符 長い長い物語がやっと終わった その物語には常に白いボールがあった 若い雄渾なる青年達がいた 大歓声の中,夢のような舞台にいた しかし,最終章はとても静かに終わった 読み終わって,目を閉じ,滲み出る感涙を抑えながら, この物語に続きがあるのかを考え始めていた。 3年間の大会を通して感動したことは,荒瀬校長の「最後まであきらめない」応援姿勢でした。雨の試合も灼熱の試合も凛と起立され,大声量による応援,微動だにしないその姿に,いつも感謝と尊敬の念を持って拝見していました。また負けそうな試合展開で,親すらあきらめのムードの中,最後まで必死の応援を続けていただき,言葉では言い尽くせない気持ちがありました。大応援,本当にありがとうございました。 アインシュタインの言葉で,Education is that which remains if one has forgotten everything he learned in school. 教育とは学校で学んだすべての事を忘れ去った後に残るもの,とありますが,子どもが数学や英語を忘れ去った後にも必ず堀川高校で学んだいろんな事,野球や先生や友達や総合探究や言葉や形にできないすべての事がたくさん残る事は間違いないと思います。 ……………………………………………………………………………………………… 野球部3年生のおかあさんからのありがたい言葉。お尋ねしたら掲載してもよいとのことでしたのでご紹介しました。 学校というのは,ひとりで何かできるものではありません。ましてやつくることなど。できていないことがいっぱいあります。課題もまた山積。 それを十分承知で,しかし,こういうメールをもらったということを,中杉先生に自慢してみたいと思いました。 夏休み。町の中でも子どもたちは元気です。 …… 荒瀬克己 コミュニティカレッジ 秋山 仁先生講演会「得手に帆あげて」(2011.7.21)
東海大学教育開発研究所所長、堀川高等学校学術顧問の秋山 仁先生の講演会を行いました。高校時代のお話や、本質をつかんだ学習をというメッセージをいただきました。
「円の面積を求める公式は二等辺三角形の面積から求められる」ということを、自作された教具を使って説明された時には会場から感嘆の声があがりました。また、最後には3か月前に先生が生み出された新しい定理のプレゼントもあり、知的な驚きが満載の講演会でした。 以下は参加した生徒の感想です。 『努力はしなければならないと思ってするものではなく、目的を叶えるために「したい」と思ってするものなんだと気づきました。』 『数学の難しい問題に出会ったときに、知っている簡単なことに置き換えて考えるということを教えていただき、数学の楽しさが少しわかりました。』 ナデシコ
ナデシコは「撫子」。広辞苑では,「ナデシコ科の多年草。秋の七草の一。日当たりのよい草地・川原などに自生。高さ数十センチメートル。葉は線形で先端がとがる。八,九月頃,淡紅色,まれに白色の花を開く。花弁は五枚で上端が深く細裂。種子は黒色で小さく,利尿に有効。カワラナデシコ。ヤマトナデシコ。とこなつ」。「襲(かさね)の色目。表は紅,裏は紫。または,表は紅梅,裏は青。とこなつ」。「紋所の名。ナデシコの花を取り合わせて描いたもの」。「愛撫する子。和歌などで,多く植物のナデシコにかけて用いる」。
「やまと(大和)」を引くと,「大和撫子」があって,「ナデシコの異称」,「日本女性の美称」。 ちなみに,ナデシコは堀川高校の前身である堀川高等女学校の校章です。堀川高女では,戦前から英語が正課であったそうです。日本人女性初のオリンピックメダリストである,陸上競技の人見絹江さんが勤めていたこともありました。いま玄関前には,第27回卒業の有志の方々からいただいたソメイヨシノが青々と葉をつけています。 7月18日月曜日は「海の日」。明け方からサッカー女子ワールドカップ決勝戦の中継を観ました。格上のアメリカチームを相手に,圧倒されても,先にゴールを決められても,90分間を最後まであきらめずに粘り強く闘って同点にした「なでしこジャパン」。延長戦でも先取され,それにも耐えて後半引き分けに持ち込み,迎えたPK戦でついに勝利。 2時間余りに及ぶ試合で2度追いついて,やっと頂点に立つという壮絶の栄光を得た選手たちの軽やかな笑顔を見て,彼女たちの必ずしも恵まれてはいない練習環境やそれぞれの苦闘とも呼ぶべき努力を思わずにはいられませんでした。それにもかかわらず,こんな小さな体のどこにあんなエネルギーがあったのだろうか,と胸が熱くなりました。 興奮の後の表彰式と閉会式。勝者をたたえて舞い降りてくる数知れぬ金色のテープ。それがとても似合う,しなやかな「なでしこ」たち。陰りのない笑顔。実にさわやかな笑顔。 7月17日は祇園祭の山鉾巡行でした。優雅で力強い祇園囃子とともに,さまざまに意匠を凝らした32基の山鉾が,炎天下の都大路をゆっくりと動いて行きます。 今年は月鉾,放下(ほうか)鉾,浄妙(じょうみょう)山3基の曳き手に堀川高校の生徒が加わりました。巡行の終点にあたる御池通りと新町通りの交差点の傍らに設けられた本部テントにも,スタッフユニフォームを着た堀川の生徒たちが詰めていました。巡行の状況を把握しつつ,到着した山鉾の関係者にお茶を出して慰労します。 祇園祭の曳き手や本部スタッフに高校単位で参加するのは堀川だけです。地元にある高校だということで参加の機会をいただいています。それを受け,堀川では「町へ出よう!プロジェクト」という企画の一つに位置付けています。この企画は,生徒たちに学校外での多様な体験を促すものです。今回は,在学中に経験した卒業生が来て,参加する生徒たち約60名を準備段階から束ねてくれました。 栄冠をめざす取り組みも,数百年の伝統を守る取り組みも,また,何らかの研究や問題解決も社会への参加や貢献も,表舞台だけしか見えないことが多くありますが,表舞台が円滑に動くためには,舞台裏での周到な準備が不可欠です。 見えるものは,見えないところで用意されている……あらためてこのことを思います。 いつ解決するかわからない,どうやったら答えに至るか見えない,そういう取り組みもまた,試行錯誤と研究と,それを続ける努力が欠かせません。それらに支えられて,事は動いていきます。あることが成功するか否か,それは誰にもわかりません。しかし,望む結果を,求める成果を得ようとして懸命に取り組むことによってのみ,期待した,あるいは望外の果実がもたらされる可能性があるのであって,何事も為さない限り,何一つ成されることはありません。 謙虚であれ。 笑顔を忘れぬ挑戦者であれ。 17日の朝,巡行を見るために四条通りに行こうと思って家を出たら,セミの声。いつもは梅雨明けに鳴き始めたセミが,今年は早く梅雨が明けたのにどうして鳴かないのかと心配していましたが,とうとう鳴きました。地上に出て木に登り短い命を力の限り謳歌するためには,セミもまたしかるべき準備が必要だったのでしょう。 …… 荒瀬克己 祇園祭山鉾巡行ボランティア(2011.7.17)夏空のもと、32基の山鉾がゆっくりと京都市内を巡りました。 堀川高校では、「町へ出よう!プロジェクト」のひとつとして、2年前から山鉾巡行ボランティアに学校としては唯一参加しています。堀川高校「町へ出よう!プロジェクト」は、積極的に社会に出て外の世界との接点を持ち、社会の中の自分を意識する機会を持つという取組です。 巡行当日は、地域の方のご指導のもと、月鉾、放下鉾、浄妙山の曳き手として、また、巡行のゴールとなる新町御池の巡行本部要員として、合計65名が参加しました。本部では、女子生徒が曳き手の方に冷茶を届けたり、巡行の進行状況を記録するなどの活動を行いました。 また、5月から巡行当日まで、数名の代表生徒が校内ボランティアチーム(各山鉾および本部)をまとめ、校内での準備を進めてきました。活動を終えた生徒の一人は「祭の熱気がすごかった。来年も参加したい」と語っています。 明日へ
昨日,宮津球場で洛水高校と対戦。敗れました。0対4。残念ながら,堀川に風は吹きませんでした。
選手,保護者会,OB,吹奏楽部,応援してくださったみなさん,そして監督とコーチに感謝します。ありがとうございました。 洛水高校は,実に気持ちのいいチームでした。攻守がかみ合い,チャンスをしっかりと得点に結び付けました。3回戦以降の健闘を心から祈ります。 薄曇りで,試合途中からぽつぽつと雨も降った宮津球場。 試合の直前,応援団のエール交換が始まらないので団長に尋ねると,「洛水の応援団が調整中みたいで,いま送ると向こうが返せないので,もう少ししてからやります」。 差し入れのペットボトルを入れたアイスボックスを持ってスタンドに向かおうとしたとき,吹奏楽部顧問が「だれか荷物の少ない人はいないですか」。すぐさま女子生徒が二人で駆け寄ってきて,「先生,持ちます」。 タオルを濡らそうとしていたら,野球部の保護者が「こっちに冷たい水がありますから」。「はい,どうぞ」。キャンデーもいただきました。 試合終了後の球場前。キャプテンが走ってきて,「遠いところまで応援に来ていただいてありがとうございました」。 レギュラーの一人が「もう1回勝つのを見てもらいたかったんですが」。「私も見たかった。チーム全体で秋につないでいってね」。 京都新聞の記者の方が,「何人かに取材しましたが,みんなとってもきっちりと話してくれました」。 綾部から特急はしだて6号に乗り,5時過ぎに学校に戻りました。部活の女子生徒たちが口々に「こんにちは」。よれよれになった私の様子を見て小声で,「野球部の応援に行ってはったんや」。「いいなあ」。 行きのバスから宮津湾が見えたとき,吹奏楽部の生徒たちが「海が見える」と喜んでいた,と聞きました。私も見ていました。 球場に送ってもらう車中で若い友人からメールが届きました。御母堂の逝去の報せ。海を見ながら思いました。「海」という文字には「母」が抱かれている……。 5時半。一人の生徒が校長室にやって来ました。今日を生き明日に向き合おうとする高校生の思念はさまざまに交錯します。 「一生勉強ですよ。どうであれ,勉強だけはいろいろとしておきなさい」 「勉強ばかりし続けて,後悔しないでしょうか?」 「どういう勉強をイメージしているの? 勉強しないでいたら,後悔ばかりし続けますよ」 「そういうもんでしょうか?」 「はい」 勉強するというのはどういうことかを書いた,数学の教員の文章を渡しました。 「これ読んで,感想聞かせて」 「はい。じゃあまた来ます」 次に来たら,「100メートル全力疾走しているか」と尋ねようと思います。 「校長室から」は火曜日に出すことにしていますが,昨日のことが記憶に新しいうちにと思って書きました。次回は19日の予定です。 …… 荒瀬克己 硬式野球部 応援ありがとうございました(2011.7.12)
本日の堀川高校と洛水高校の対戦、結果は0−4で惜しくも負けてしまいましたが、選手は最後まで集中を切らさず戦いました。また、スタンドでは野球部員や吹奏楽部員、保護者やOBの方々の力強い応援が試合終了まで続きました。
3年生はこの試合で引退です。その3年生の思いを引き継ぎ、1・2年生は秋の大会に向けて練習を始めます。 たくさんの応援をありがとうございました。 白い帽子
勝ちました。7月10日,第93回全国高校野球選手権京都大会二日目の第2試合。対戦相手は府立工業高校。
選手諸君よかったね。この1勝を大切にして次もしっかりと。吹奏楽部の諸君,お疲れさま。応援をしてくださったみなさん,ありがとうございました。 11時半開始の予定が,始まったのは約1時間遅れでした。 11時頃に西京極のわかさスタジアムに着いたら大きな喚声。西京対京都明徳は6回まで4対5。8回表に西京が1点返して同点。延長になって,10回表に西京が勝ち越しの1点。それを守り切り西京の勝利となりました。 そしていよいよ堀川。行事の都合で来られない副校長たちにメールで速報を送ることになっていましたが,試合が始まったらそれどころではなくなりました。 梅雨が明けて二日目の日曜日。とにかく暑い。京都地方気象台によれば,最高気温は36.5度。でも,球場はもっと暑かったに違いありません。メガホンを持つ手のひらが汗でびしょびしょ。野球部保護者会が用意してくださった飲み物をガブガブいただきました。 3回1対1,5回3対1,7回3対2.そして迎えた9回裏。2アウト。途中で足がつったにもかかわらず,投げ続けてきた2年生投手。彼の投球にスタンドの応援団は懸命の声援を送ります。最後まであきらめることなく攻める府立工業の選手たちと3塁側スタンドの吹奏楽と力のこもった大きな声援。それに対抗して守備を支えようとする1塁側の声援。選手の動き,土の色,わずかに吹く風。青い夏空の下で繰り広げられる,たった1個のボールをめぐる汗と力のぶつかり合い。スタンドの大声援が一瞬遠くに聞こえるような,そして何か尊いものを見ているような気持ちになったそのとき,最後のバッターの打ち上げた球が青い空からゆっくり落ちてきて野手のグラブに吸い込まれ,試合が終了しました。 スタンドで応援をしていたとき,ひとかたならぬお世話になっているO先生が来てくださいました。大先輩で,いまも高野連の役員をなさっています。「頑張って応援してるね。でも暑いから気をつけて。帽子を持ってないの?」 少し思うところがあって,あえて帽子を持ってきていませんでした。 しばらくして,こちらもまたお世話になっている別の役員の方が来られて,「O先生から持って行ってあげてと言われました。どうぞ」。真っ白い帽子を持ってきてくださいました。日に焼けた笑顔で,「いい試合ですね」。「はい。ありがとうございました」。 本当にありがたいことです。自分のことでなく,他人のためにわざわざ動いてくださっている。どうしようかと思いましたが,せっかく持ってきてくださった帽子ですので,少し手に持ったあと,後ろ側の帯をいちばん長くしながら,ふっと,別にそうしなくても誰にもとがめられないのに,ということを思いました。 考えてみれば,仕事を休んで揃いのTシャツ姿で応援に来てくださっている保護者会OBも,野球部OBも,保護者も,卒業生も,生徒たちも,教職員も,みんなこの暑い中でグラウンドに向かって声の限り,あるいは祈るようなまなざしで,懸命に応援しています。別にそうしなくても誰にもとがめられないのに。 帽子をかぶるとすっと頭が涼しくなって,そのことに少し驚きました。 本日12日は第2回戦です。宮津市民球場の第2試合で,洛水高校と対戦します。日程を調整してもらったので,吹奏楽部の諸君と一緒に応援に行ってきます。今日は帽子を持って。 …… 荒瀬克己 硬式野球部 1回戦突破!!!
7月10日(日)全国高校野球京都大会、対府立工業高校戦が行われました。炎天下の中、2年生田中君の力投により、3対2で接戦を制しました。
井口監督のインタビューです。 「生徒たちは本当によくやってくれました。体力面で心配もありましたが、最後まで強い気持ちを持って戦い続けてくれました。次の試合も、おごることなく平常心で戦いたいと思います。」 12日(火)には、宮津市民球場で11時30分から洛水高校と対戦します。吹奏楽部も応援にかけつけます。 研修旅行 行先別プレゼンテーション
本校では,研修旅行を1年生の3月に実施します。
この研修旅行は,行先や内容も生徒の研修旅行委員が中心となって決めていきます。学校が用意するのは宿泊場所と往復の航空券,それと安全の半分。残りの安全の半分は生徒の自己管理に委ねられています。そしてこの13期生からは,普通科,探究科の区別なく,次の4つのコースから1つを選ぶことになりました。 1.マレーシア 2.アメリカ合衆国(ボストン) 3.アメリカ合衆国(ワシントンD.C.,オーランド) 4.イギリス及びフランス その選択の参考になるよう研修旅行委員が,各コースの目的,特徴,注意点などを8日のLHR時に1年生全員を前にプレゼンテーションを行いました。(写真上) また,9日の1年生保護者説明会でも約200名の保護者を前に堂々とプレゼンテーションを行ないました。(写真下) 生徒達は,このプレゼンテーションを参考に,行先を7月20日までに選択します。 |
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