Global CitizenshipⅡ~「アプリ設計」第1回:誰かの自由を広げるアプリの方向性を考える~
- 公開日
- 2026/06/30
- 更新日
- 2026/06/30
学校の様子
こんにちは、GC教育部です♪
2年生の総合的な探究の時間「Global CitizenshipⅡ」のアプリ開発探究コースでは、前単元「社会と私」を終え、今回から新しい単元「アプリ設計」に入りました。
前単元「社会と私」では、自分は何に心を動かされるのか、どのような形で社会と関わっていきたいのかを、LEGO® SERIOUS PLAY®を活用しながら考えてきました。自分が惹かれる“動き”を「自由の種」として見つめ、さまざまな制限を外してもなお残る願いや関心を「自由の根っこ」として考え、「好きなこと」「大事にしていること」「自分にできること」を重ねながら、自分にとっての「理想の自分」や社会との関わり方を探ってきました。
そして今回からは、その関心をもとに、「アプリ」という形で誰かの不自由さを減らしたり、自由を広げたりすることに挑戦していきます。
今回のテーマは、「誰かの自由を広げるアプリの方向性を考える」です。
アプリ設計というと、すぐに画面をつくったり、機能を考えたりするイメージがあるかもしれません。しかし、今回の授業で大切にしたのは、いきなり作り始めることではありません。まず、「誰の」「どんな不自由さ/自由さ」に向き合うのかを考え、その人にとってどのような機能や画面が必要なのかを考えることです。つまり、アプリ設計とは、単に便利なものをつくることではなく、「使う人の自由をどう広げるか」を考えることでもあります。
授業の前半では、生徒たちはアプリの三つの方向性について確認しました。
一つ目は、誰かの不自由さを減らしたり、自由を広げたりする「プロジェクト型」です。二つ目は、原因や理由、背景を深く知るための「リサーチ型」です。三つ目は、共感や追体験、伝達を大切にする「クリエイション型」です。
前単元「社会と私」の最後に、生徒たちは「不自由を感じている人」を一人思い描き、その人の不自由さの原因や背景、その人が見ている世界、そして解決案について考えました。今回のアプリ設計では、その学びを引き継ぎながら、自分の関心がどの型に近いのかを考えていきます。
実際のアプリの例も見ながら、アプリにはさまざまな形があることを確認しました。行動を楽しく後押しするもの、好きなことについて深く知るもの、ある人の見えている世界を追体験できるものなど、アプリの形は一つではありません。どの型であっても大切なのは、「自分が何を実現したいのか」という思いです。
授業では、生成AIを使えば簡単なアプリの試作品をつくることができることも確認しました。ただし、GCⅡで大切にしているのは、単にアプリを完成させることではありません。コードを書くことそのものよりも、「自分は何を実現したいのか」「誰のどんな不自由さを減らしたいのか」を考えることが重要です。
そのため、今回の授業では、まず前単元「社会と私」の内容を振り返り、自分の考えを言葉にする時間を取りました。生徒たちは、「自分らしい動き」「制限を外したときにも残る願い」「好き・大事・できるの重なり」「気になる職業や社会との関わり方」「不自由を抱える人」「自分の探究の方向性」について、これまでのワークやLEGO®作品の写真を振り返りながら、自分の言葉で整理していきました。
作品やメモを見返す中で、「前に作った作品を見ると、自分が何を大事にしていたのか思い出せた」「アプリを考える前に、誰のために作るのかを考えることが大事だと思った」「便利なものを作るだけではなく、その人が少し自由になることを考えたい」といった気づきも見られました。
授業の後半では、生成AIを使い、自分のアプリの方向性について壁打ちを行いました。生徒たちは、前単元「社会と私」で考えた内容をもとに、生成AIと対話しながら、自分が関心をもっている不自由さや自由さ、それが誰に関係するものなのか、その人がどのような場面で困っているのかを考えていきました。
ここで大切なのは、生成AIに答えを出してもらうことではありません。むしろ、生成AIとの対話を通して、自分の中にある考えを少しずつ引き出し、整理していくことです。「私は何を実現したいのか」という思いは、AIが代わりにもつことはできません。だからこそ、生徒自身が問いに向き合い、対話を重ねながら、自分のアプリの方向性を言葉にしていく必要があります。
今回の授業は、「アプリを作る」ための最初の時間であると同時に、「自分の関心を、誰かの自由を広げる形へとつなげる」ための時間でもありました。今後、生徒たちは、誰のためのアプリなのか、その人のどのような不自由さや自由さに向き合うのか、どのような機能や画面が必要なのかを考えながら、少しずつアプリの設計を進めていきます。大切なのは、便利そうな機能をたくさん詰め込むことではなく、使う人の姿を具体的に思い描き、その人の自由が少し広がるような仕組みを考えることです。
前単元「社会と私」で見つけた自分なりの関心を手がかりに、生徒たちはこれから、アプリという形で探究を深めていきます。どのような問いが生まれ、どのようなアプリへと育っていくのか。これからの学びが楽しみです。