Global Citizenship2 人生の指針形成[第4回:自分自身の強みと弱みを把握する]
- 公開日
- 2026/02/26
- 更新日
- 2026/02/25
学校の様子
こんにちは、GC教育部です♪
今回の記事では、2年生の総合的な探究の時間(GCⅡ)で行っている最後の単元「人生の指針を形成する(全5回)」の第4回「自分自身の強みと弱みを把握する」の授業の様子をご紹介します。これまでの授業では、「幸福とは何か?」という問いに対して、脳科学や心理学の視点から幸福を捉え直しつつ、誰もが共有しうる“幸福の要素”と、人によって異なる“幸福の基準(価値観)”の両方があることを学んできました。
第4回は、その学びをさらに自分自身へ引き寄せ、「では私は、どんな強みを土台にして、どんな弱みと付き合いながら、どんな人生を選び取っていくのか」を考える回です。授業のはじめは、LEGO® SERIOUS PLAY®(LSP)を用いたウォームアップからスタートしました。生徒たちは「自分にとっての木」を制作し、木を“自分自身”、根を“今の自分になるまで支えてくれた人”、そして休む鳥を“自分が支えている人”として表現しました。 作品を通して語る中で、自分がどれほど多くの支えの上に立っているか、そして自分もまた誰かを支える存在であることを、実感を伴って確かめていきました。
この活動は、「つながり」が幸福にとって欠かせない要素であることを、改めて捉え直す時間にもなりました。授業では、人類が長い時間を協力・利他・公平を基盤とするコミュニティで生きてきた一方で、現代は所有や格差が広がりやすい社会構造の中にある、という視点も共有されました。だからこそ、いまの社会において「つながり」を取り戻し、広げていくことが大切だというメッセージが投げかけられました。
ウォームアップの後はいよいよ本題です。まず生徒たちは「自分自身の強みとは何か?」を、レゴ®作品として可視化し、1分間で発表しました。強みを考える手がかりとしては、「上手くできると思うこと」「時間を忘れて没頭すること」「とても好きなこと」「実施するのが苦にならないこと」などが示され、自分の中の“自然に発揮されている力”に目を向けていきました。
続いて「自分の弱み」についても同じように作品化し、言葉にして共有しました。 ここで大切にしたのは、弱みを否定して終わるのではなく、「自分の扱い方を知る」ための材料として眺め直すことです。強みと弱みの両方を並べてみることで、「どんな場面で自分は力を発揮しやすいのか」「どんな状況で自分は崩れやすいのか」が、少しずつ立体的に見えてきます。
さらに後半は、他者の視点を取り入れる活動を行いました。生徒は配られた名前(誰の名前かは周囲に秘密)をもとに、その人の“良いところ”をレゴ®作品で表現し、作品だけを手がかりに「誰のことを表したのか」を当てるプロセスを通して、互いの強みを言語化して受け取っていきました。 日常の言動や振る舞い、表情や言葉遣い、大切にしていそうな価値観などに注目して表現するよう促され、クラスの中に「見えていなかった良さ」が次々に浮かび上がる時間になりました。
この活動は、「自分では気づけない自分」に出会う体験でもあります。授業では、いわゆる“盲点の窓”に光を当て、他者からのフィードバックが自己理解を深める機会になることが示されました。 「納得できる部分」と「まだピンとこない部分」を確かめながら対話することで、自己像を少しずつ更新していく姿が見られました。授業のまとめでは、ここまでに得た情報を整理し、“自分のトリセツ”をつくることに挑戦しました。「強み」は「自分が表現した強み」と「他者が表現してくれた強み」を合わせて捉え、「弱み」は自覚している弱みとして整理します。
さらに、その弱みが悪い方向に進んだときに起こりうる「脅威」を具体化し、最後に強みを活かして弱みや脅威を乗り越える「方策」を考えました。 自分の良いところは伸ばし、弱みは「なくす」よりも「受け入れて付き合う」ことが、理想の人生を切り拓くための自己受容につながる、というメッセージも共有されています。
「人生の指針」を考えることは、意志の強さだけで未来を決めることではありません。自分がどんな力を持ち、どんな弱さを抱えやすいのかを理解し、他者の視点も取り入れながら、自分に合った選び方・整え方を身につけていくことです。今回の授業は、そのための土台となる“自己理解の地図”を描く時間になりました。
次回はいよいよ、この自己理解をもとに「人生の行動指針」を言葉にしていく段階へ進んでいきます。 生徒たちが見つけた強みをどう活かし、弱みとどう付き合いながら、自分らしい人生をどのように形づくっていくのか。続く学びもぜひご期待ください。