“音”を“楽”しむ、その先へ~同志社女子大特別講座「音楽療法体験授業」
- 公開日
- 2026/03/18
- 更新日
- 2026/03/18
学校の様子
3月17日(火)、本校と同志社女子大学との教育連携の一環として、音楽療法の体験授業を実施しました。講師には同志社女子大学音楽学科准教授の北脇歩先生をお迎えし、学生5名の皆さんにもサポートに入っていただきました。1・2年生から希望者11名が参加しました。
授業のテーマは「“音”を“楽”しむこと以外に、音楽にできることは何か」。音楽を「する」という営みに着目し、その広がりを音楽療法の視点から捉えていく内容でした。
「音楽が存在し続けるのはなぜか?」「『音楽をする』とはどういうことか?」――こうした問いかけに対して、生徒たちはグループで考えを深めながら、その世界の入口に触れていきました。
体験では、音楽を聴いてイメージを描く活動、トーンチャイムによるアンサンブル、一本の指で行うピアノの即興演奏、声によるリレーなどに取り組みました。どの活動も、正解や失敗にとらわれるのではなく、互いの音や気配を感じ取りながら、その場で生まれる音楽を大切にするものでした。
はじめは戸惑いも見られましたが、次第に音と音、人と人との関係がつながり、表現が自然と広がっていきました。特に、即興やリレーの活動では、互いの音や気配に応じながらやり取りが生まれ、音を通して関わり合う感覚が育まれていきました。
一本の指で行うピアノの即興では、生徒が自由に音を出すのに対して、講師がピアノで寄り添うように音を重ね、その関係の中で音楽が形づくられていきました。そして講師ご自身が「今、自分が音楽療法士の役目をしている」と言葉にされたことで、音で相手の気持ちに関わっていく行為そのものが音楽療法であることに気づく場面となりました。
そうした関わりの中で、一人ひとりの表現が引き出され、音を通して他者とつながる感覚が体験として共有されました。こうした過程そのものが音楽療法の実践につながるものであることを、生徒たちは感じ取っていたように思います。
参加した生徒たちは、普段の「演奏する音楽」とは異なる在り方に触れ、音楽の新たな側面について学びを深めている様子でした。活動を通して、生徒たちの表情が次第に柔らかく、豊かになっていったことも印象的でした。
音楽を「演奏するもの」としてだけでなく、「人や社会に働きかけるもの」として捉え直す、貴重な学びの機会となりました。