修学旅行を終えて・・・その4
- 公開日
- 2010/04/21
- 更新日
- 2010/04/21
校長室から
今回の修学旅行の最大の目玉は、民家に泊まる=民泊でした。普段は、自由に過ごしている生徒たちが、どんな表情、どんな態度、どんな行動で地元の方と2泊を過ごすのか、最初は心配が強かったのですが・・・。
《民泊の意義》
ほとんどの生徒たちは、特に不自由なく、思うがままに、家族に守られて生活を送っています。不自由な事、気を使うことが少ないのが今の生徒たちの実態ではないでしょうか。そんな生徒たちが、初めて出会う伊江島の方の家に泊まり、そこで一緒に生活をする・・・我々にとっては、そこから何かを得てほしいという期待感がありましたが、やはり不安が強かったように思います。
伊江島に到着し、開村式で初めてお世話になる地元の方と出会ったとき、ほとんどの生徒は「不安」がいっぱいの表情をしていました。気の合った友人と一緒とはいえ、やはり初めての経験が不安を大きくしていたのでしょう。しかし地元の方は、笑顔を絶やさず、温かい雰囲気で生徒たちを迎え、琉球舞踊で歓迎していただきました。お世話になる方と一緒に開村式の会場を出るとき、先ほどと比べて不安が少なくなったことでしょう。
その夜、一番不安だったのは引率した教職員でした。「失礼な事をしているのではないか」「指示に従わずに勝手に外へ出歩いているのではないか」「体調が悪くても伝えられないのではないか」「好き嫌いの多い子は、沖縄の食事を食べられるのだろうか」「発熱やぜんそくがでているのではないか」等、心配なことだらけでした。やはり目の前に生徒たちがいないことが不安でした。
2日目、教職員はグループに分かれて自転車と車に別れ、生徒たちの活動に出会うために、島の各地を縦横無尽に走り回りました。そこで出会った生徒たちの表情は、我々の不安を一掃してくれました。どの生徒も「楽しいよ!」「食事がおいしくて、食べ過きれなかった」「家の人がとっても良くしてくれる」と出てくるのは笑顔と感謝のみです。きっと温かいおもてなしをしていただいているのだと感じました。またいくつかのグループの生徒は、その家の子どもたちと一緒に行動していました。ちょうど土曜日で学校が休みだったので、お手伝いがてら”子守”をしていたのか、遊んでもらっていたのか・・・。和やかな雰囲気でした。
そして最終日に別れの港で出会ったときには、どの生徒も、その家の子どもになったようで、涙ぐみながら別れを惜しんでいました。
人と人とが信頼し合い、つながりあうには、どれだけ長い時間一緒にいるかということと、どれだけ充実した時間を一緒に過ごすかということにかかっていると思います。そんな意味では、生徒たちは伊江島の方と、本当に”濃い3日間”を過ごしたのだと感じます。本当に素晴らしい経験をさせていただきました。伊江島の皆さん、ありがとうございました。
しかし、伊江港から船が出港し、見送りの方の姿が見えなくなったとき、生徒たちはまたもとの顔に戻り、アメヤガムをぺちゃくちゃ食べ、自販機でジュースを買って飲んでいました。この修学旅行での体験が、これからの生活にどう反映しするか、一過性の”イベント”に終わらせてはだめだと思いました。