「知足」
- 公開日
- 2010/08/18
- 更新日
- 2010/08/18
校長室から
先日、外国からのお客様と一緒に、世界文化遺産に登録されている鹿苑寺(金閣寺)、龍安寺、二条城などを訪ねる機会がありました。日本三大祭である祇園祭から五山の送り火へと続く、夏の観光シーズンとあって大変暑い日でしたが、大勢の外国からのお客様を含む京都観光を楽しまれている方々で賑わっていました。
龍安寺を訪ねた時に、有名な方丈の前庭では、「虎の子渡し」と呼ばれる石庭をたくさんの方々が腰を下ろして眺めておられました。解説に拠りますと「石の象、石群、その集合、離散、遠近、起伏、禅的、哲学的に見る人の思想、信条によって多岐に解釈される」枯山水は、やはり何かを感じさせてくれるものでした。しかし、一番心を惹かれたのは、方丈の北東に据えてある銭形の「つくばい」(茶室に入る前に手や口を清めるための手水を張っておく石)に刻まれている文字でした。写真にあるように中心の口を共有して上から時計回りに読んでみると「吾唯足知」(吾、ただ足ることを知る。)となります。これは、釈迦が説いた「知足のものは、貧しといえども富めり、不知足のものは、富めりといえども貧し」という「知足」の心を図案化した仏教の真髄であり、茶道の精神にも通じるものだそうです。また、この「つくばい」は徳川光圀の寄進とされています。
夏休みの一日、外国からのお客様が来られたお陰で、世界文化遺産に登録されている所をいくつか拝見することができ、改めて京都の歴史の奥深さを肌で感じることができました。