第68回卒業証書授与式 〜答辞〜
- 公開日
- 2025/03/14
- 更新日
- 2025/03/14
学校の様子
厳しい冬の寒さも和らぎ、木々のつぼみもふくらみ始める季節となりました。
今日、この良き日に私たちのために心のこもった式典を挙行してくださり誠にありがとうございます。
三年前の春、私たちはこの七条中学校で入学式を迎えました。入学当初は、お互いのことが全く分からず、友達ができるか不安でした。しかし、個性的な仲間たちと過ごすうちに、入学当初抱えていた不安は消え去り、とても充実した日々を過ごすことができました。
私たちはこの中学校生活三年間で、入学した頃には想像もできなかったほど成長したと思います。
それは、多くの人達が支えてくださったからだということを忘れてはいけません。
私たちの主体的な活動の第一歩は、一年生の校外学習でした。
校外学習では、初めて立ち上げられた実行委員会で、先生方と共に一つ一つ作りあげていきました。
例えば、全員が納得するまで話し合ってルールを決めたり、校外学習を充実させるために校内クイズラリーや事前ミーティングを行ったりしました。すべてのことが初めての経験で新しく、わくわくしながら目の前のことに取り組んだことを、今でもなつかしく思い出します。
二年生になって、自分たちの学年をより良くしてくために、これまでの行いについて、改めて向き合いました。その中で、自分の在り方について考えることができず、目の前の楽しさだけを見てしまっていることに気付きました。そこで、私たちは、New School Project=NSPを立ち上げました。NSPでは「想像と創造で学校の“常識”に革新を」というVisionを掲げ、これからの学校生活を自分たちの手でステップアップするために取り組みました。その始まりとなったのが、これまでの学年集会とは全く異なる形態の超会議です。超会議では、今後の私たちについて、学年生徒全員で話し合いました。私たちは、この会議を通して、人に言われてから行動するのではなく、自分で考えて行動することの大切さ、一人ひとりの個性を尊重しあうことの大切さについて考えることができました。この日から、学年の様々な活動が活発になっていったと言っても、過言ではありません。特に、秋に実施された校外学習では、先生の手をほとんど借りることなく、それぞれの個性や得意を活かした取り組みにすることができました。この成功体験は、今、私たちの原動力となっています。
三年生になる直前から、修学旅行に向けた実行委員会の取り組みが本格的に始まりました。まず、ルールメイキングをして、修学旅行の決まりをみんなで考えました。その他には、バスの中で流すラジオ番組の制作や奉納品の製作など、あらゆることを生徒たちの手で実現していきました。また、事前学習では沖縄戦について詳しく学び、修学旅行当日は時間が足りないと感じるほど、平和について真剣に考え、深く学ぶことができました。
このように、みんなで考えたからこそ最高の修学旅行となり全員が楽しむことができたと思います。そして、今までの実行委員会で培った経験の集大成になったと思います。
生徒会活動では、学年の取り組みで大切にしてきた「得意を活かす」ことを学校全体に広げていくため、行事の際に「サポートメンバー募集」という新たな試みをしましたが、実現するまでには色々な困難に直面しました。しかし、少しずつ形にし、今の生徒会本部に、思いをつなげることができました。
これらの活動を通して、私たちは多くのことを学びました。
初めは先生に言われないと行動できない、自分たちで考えて行動できない、という人がほとんどでした。しかし、この三年間の活動を通して全員が自分の最適解を見つけて主体的に行動できるようになったと感じています。様々な意見を受け止め、合意形成することを学び、二つの選択で迷ったときには、その両方の良さから生まれる新たな価値を見いだす力を育むことができました。これらの気づきを与えってくださった先生、見守ってくださった先生方には、本当に感謝しています。
先生方は、授業や学校生活、実行委員会など、あらゆる場面で、私達を信じ、常に力を注いでくださいました。そのおかげで私達はたくさんの選択をしたり、新たなことに挑戦したりすることができました。
挑戦する過程では、何度も大きな壁にぶつかり、やりきれなさを感じたり、大きなものに打ちひしがれたりしたことがありました。だけど、敢えて簡単ではない道を選択し、進んできました。だからこそ、私たちは、悩んだ分だけ成長し、強くなり、痛みを知ることで優しくなれたと思います。
自信をなくしてしまったり、自分の存在意義を感じることができなくなったりしたこともありました。そんな時でも、互いに仲間を信じることで、どれだけ立ち止まりそうになっても、それぞれの背中を押し続け、前進することができました。
仲間と共に取り組むことで、一人では決してできないことを実現することができ、無限の可能性を感じることができました。
これから私たちが羽ばたいていく世界は、目に見えるものの価値が置かれてきた社会から、目に見えないものの価値が高まっていく社会へと変化していきます。世界は既に「風の時代」を迎えています。私たちは、一人ひとりが異なる「正解」をもち、風のように柔軟でしなやかな生き方をしていかなければなりません。
未来を、自分の選択を、信じていけば、確信がなく、不安で満ちた風の時代であったとしても、風に背中を押され、また一歩、また一歩と、前へ進んでいけるでしょう。
私たちは、チャンスをつかむために進み続けます。
どれだけつらくても、ゆっくりであっても、止まったとしても、私たちは進み続けます。
最後になりますが、ここまで私たちを育ててくれた家族、導いてくださった先生方、共に歩いてくれた三年生のみんな、本当にありがとう。
いよいよ別れの時です。
胸をはって、風の時代を生き抜いていきましょう。
さようなら、みんな。
さようなら。
私たちの母校。七条中学校。
令和七年三月十四日 卒業生代表