学校日記

FOUNTAIN NO.15

公開日
2011/05/31
更新日
2011/05/31

校長室から

   H23.6
京都市立桂坂小学校  山本 泉

今年度の「FOUNTAIN〜校長室だより〜」は,4月から連続で,以前に「子育て・教育フォーラム」でお話した子どもを取り巻く社会状況の変化について書かせていただいています。今回は「現代の子どもの状況について」の3回目になります。

(4) 親自身の社会性の低下
小さい子どもを連れて歩いているお母さんの中に,子どもを車道側にして,自分は家の方に身を置いて歩いている若いお母さんを見かけます。危険な方に自分の身をやり,子どもは安全な方に置く,そうした細やかな心配りが見られなくなってきました。
病院の待合室で,小さい子どもが大きな声を出しながら走り回っていました。親は知らん顔で,どこの子どもだろうという表情でいます。たまりかねた看護士さんが,「ぼく!ここは病院やから静かにしてね。」と子どもに注意すると,その母親は,「看護婦さんがおこらはるから静かにしぃや。」という言い方で,渋々注意をしていました。
「そんなことしたら,みんなに迷惑になるでしょう。やめなさい。」と,親としての自分の責任で注意をするのではなく,「看護士さんに怒られるからやめときや。」と,注意した人がうるさいことを言っているような言い方をするのです。
そうかと思えば,些細なことなのにいきなり大声で怒鳴ったり,場合によっては手が出たりしている親もいます。
親としてどうあるべきか,大人としてどうあるべきかを考える必要がありそうです。

(5) コミュニケーション力や表現力の低下
4〜5人の子どもが友達の家に集まって,遊ぶ約束をしたとします。その子ども達は何をしているかというと,一人はテレビゲームをしていて,他の児童は自分の番が来るのを待っています。待っている間は何をしているかというと,それぞれが漫画の本を読んでいるだけです。4〜5人集まったかといって,一緒に会話をすると言うこともなければ,一緒になって何かをするということもありません。集まっているだけで,会話をすることもなく,それぞれがすることはバラバラで,横のつながりがありません。
会話では,簡単な単語で話が通じてしまうことが多いです。「うん」「さあ」「はあ」「うっさい」「きしょい」,で話をすましてしまいます。
「これはこうだから,こうなんだ。」という,説明や筋道立てて話すことがありません。どの子もそうだとまでは言いませんが,最近よく見られる風景です。
最近の高校生くらいの子とお話しをされることがあるでしょうか?いや,まだこちらと話をするぶんには普通にしゃべるかも知れませんが,高校生同士の会話を耳にすると,それはもう外国語です。なにをしゃべっているかサッパリ分かりません。文法もなにもあったものではありません。聞いたことのない単語もいっぱい出てきます。
日本の文化もこの先どうなることやら,先行きが心配です。
繰り返しておきますが,今お話したことが直接問題につながるというわけではありません。しかし,これから子ども達とどのようにかかわっていくかを考えるための材料になるのではないかということです。

次回は,こういった子どもを取り巻く状況を踏まえ,学校としてどうしていくべきか,ご家庭ではどういうことが望まれるのかということについて書きたいと思います。
(以下,次号に続きます。)