学校日記

FOUNTAIN NO.14

公開日
2011/05/02
更新日
2011/05/02

校長室から

京都市立桂坂小学校 山本 泉

 年度初めの1か月が終わり,ゴールデンウィークを迎えました。子ども達もすっかり新しい学年・学級にも慣れたようです。連休明けから本格的に学習が進みだします。
 さて,前回の「FOUNTAIN〜校長室だより〜」から,以前に「子育て・教育フォーラム」でお話した子どもを取り巻く社会状況の変化について書かせていただいています。今回もそのつづきで現代の子どもの状況についてのお話です。

(3) 近所同士や親同士のつながりがなくなってきた
 今も全くないとはいいませんが,昔は何か季節の珍しいものが手に入ったり,旅行に行ってお土産を買ったりすると,隣に配ることがありました。また,掃除をするときもついでに隣の家の前までして,「ありがとう」と声をかけてもらうこともありました。隣近所のつながりが日常的にありました。だから,留守の時に家に誰かが訪ねて来ても,近所の人が,「だれにごようですか。」「どちらさんでしょうか。」と,声をかけていました。
また,子どもが"悪さ"をしても,「注意しといたしな。」「ごめんな!おおきに。」という事後の会話でうまく収まっていましたし,隣近所や子どもと地域に人とのつながりもできていました。
 最近は,生活実態が以前とは違ってきており,住宅事情も変わってきたことなどから,近所同士のつながりが薄れてきました。夫婦共働きにでる家庭が増えてきたことにもよるかも知れませんが。近所同士のつながりが希薄になり,子どもも近所の人にあまり挨拶をしなくなってきたように感じます。
 確かに,今は物騒な世の中ですから,うっかり子どもに声をかけようものなら,不審者とも受けとられかねません。しかし,本来あるべき姿としてはむしろ,いつも見る近所のおじさんやおばさんが声をかけてくれるという日常こそが,地域ぐるみで子どもの安全を守ることになるのではないでしょうか。
 また,親同士のつながりも薄れてきています。学校で子ども同士がけんかをしたりすると,「相手はどんな子や。」と目くじらを立てる親が増えています。ちょっと怪我でもしていようものなら,相手の家に怒鳴り込みに行きそうな剣幕です。
昔は,親同士の付き合いが深かったので,「ああ○○さんとこの△△ちゃんか。」ということで親同士も安心でしたし,「けんかしたみたいやけど,どうせうちの子がいらんことしたんやろ,ごめんな。」「うちこそごめんな。ケガけがさせてへん?」「あんなん唾つけといたら治るわ,どうもあらへん。」などという親同士の会話で大抵の出来事は収まっていました。
 親が自分の子どもだけを育てるというのではなく,子どもを取り巻く大人がみんなで子どもを育てるということを,もう一度考え直す必要があるのではないでしょうか。
親同士のつながり,隣近所のつながりは大切にしていきたいものです。
(以下,次号に続きます。)