学校日記

自然を感じる重要さ〜校長室の窓から〜

公開日
2012/06/18
更新日
2012/06/18

学校の様子

 初夏の日差しがまぶしい季節です。六月は環境月間です。本校では、様々な場面で環境教育に取り組んでいますが、この紙面を借りて洛央小学校の環境教育の取組について紹介します。洛央小学校の環境教育の主な活動は四つあります。『環境問題や自然愛護の広報活動』として、環境委員会を中心に身の回りの環境を美しく保つために「トイレのスリッパをそろえよう」資源を大切に使うために「水を大切に」「いらない電気は消そう」など、このような内容をポスターや児童集会で訴えかけています『節資源』として環境委員会は、消し忘れたトイレの電気や廊下の電気など、必要のない照明器具のスイッチを休み時間に消して回ったり、チェックしたりしています。毎週火曜日は、紙パック・乾電池・ペットボトルキャップなどの回収をしています。『雨水・井戸水の利用』『環境教育学習部』として全学年にわたってごみ・水・省エネ・大気汚染・地球温暖化問題などの学習をしています。環境委員会の活動や冷暖房機の使用を控えめにしたこともあり、二十三年度の電気の使用量は二十二年度に比べ、電力量を大幅に減らすことができました。
このように実践を通して環境の大切さを学ぶことと並んで、もうひとつ環境教育の大きな役割があります。それは、今、自分たちが暮らしている地球の自然環境はこわされつつあるとはいえ、この状態をできるだけ長く後世に残していこうという意識を高めることです。本校では、「おもしろサイエンス」として、鴨川の水中の生物や野鳥の観察をしたり、鏡石学舎周辺で植物採集をしたりしています。また、さまざまな機会をとらえて動植物と接する場面をつくっています。これは子どもたちに、今暮らしている自然環境の大切さを感じ取ってほしいと考え行っている取組です。つまり、自分たちが子ども時代に感じた美しい自然環境を自分が大人になった時にも残しておきたいと考えられる人に育ってほしいと考えているのです。
さて、洛央小の職員室前には、開校当時から発見された虫の標本が並べられています。くまゼミのぬけがらや美しいチョウもあります。先日一年生の男の子が職員室前の小さなクワガタの標本の前で、「本当に洛央小学校の運動場にいたの?」と不思議そうに、長い間見ていました。虫を触ったり草花を観察したりして感じる不思議さに驚く感性を育てることが学習の意欲の原点であることを、一年生の美しい瞳から学んだように思いました。

「子どもたちに、センスオブワンダー(不思議さに驚嘆する感性)を」
最後に、私が何度も読んだレイチェルカーソンのセンス・オブ・ワンダー(不思議さに驚嘆する感性)より一部を紹介いたします。子どもたちの世界は、いつも生き生きとして新鮮で美しく、驚きと感激にみちあふれています。もしもわたしが、すべての子どもの成長を見守る善良な妖精に話しかける力をもっているとしたら、世界中の子どもに、生涯消えることのない「センス・オブ・ワンダー…神秘さや不思議さに目を見はる感性」を授けてほしいとたのむでしょう/「知る」ことは「感じる」ことの半分も重要ではないと固く信じています。子どもたちが出会う事実の一つ一つが、やがて知識や知恵を生みだす種子だとしたら、様々な情緒や豊かな感受性は、この種子を育む肥沃な土壌です。幼い子ども時代は、この土壌を耕すときです。美しいものを美しいと感じる感覚、新しいものや未知なものに触れたときの感激、思いやり、憐れみ、賛嘆や愛情などの様々な形の感情がひとたび呼び醒まさせられると、次はその対象となるものについてもっとよく知りたいと思うようになります。そのようにして見つけだした知識は、しっかりと身に付きます。消化する能力がまだ備わっていない子どもに、事実をうのみにさせるよりも、むしろ子どもが知りたがるような道を切り拓いてやることのほうがどんなに大切であるかわかりません。洛央小校長 森 江里子