学校日記

校長室の窓から 「人として、人や社会のためにできること」

公開日
2012/05/21
更新日
2012/05/21

学校の様子

五月は憲法月間です。朝会で「憲法」についてお話をしました。
洛央小学校にも多くのきまりがあります。どうしてきまりがあるのでしょう。力の強い人や、声の大きな人、話すのが上手い人の意見ばかりが通るのでは、困ります。きまりを守ることで、特に弱い立場の人を守っていることが多いのです。正しい意見が通るようにきまりをつくります。その一番もとになるのが憲法です。
『基本的人権の尊重』 その憲法の中に、「基本的人権を尊重する」というきまりがあります。簡単に言えば、「みんなが幸せにくらす権利」があるということです。しかし、今、日本はみんなが幸せに暮らせているのでしょうか。
東日本をおそった大地震は、平和に暮らしていた人の家族や住む所、全てをあの大きな津波がのみこんでしまいました。あれから一年以上たった今も、借り住まいで、家族が亡くなった悲しみに耐えておられる方もいます。地震や津波で被害にあった小学生や中学生は、しばらく学校も流されて勉強も出来ない状態になっていました。不安でいっぱいだったと思います。人の権利の中で一番大切なことは「安心して生きられる」ということです。日本中の人たちがすべて幸せに安心して生きることができるように、はやく復興できるよう力を合わせることが必要です。
長崎の小学六年生の人が、こんなメッセージを被災者の方に送ったそうです。「がんばってと、被害者のみなさんに言うだけでなく、私たちも何ができるか考えてみる時です。水や電気を節約したり、物を送ったり、今こそ日本中、世界中の人が協力するときだと思います。」
力強いメッセージは、私たちに行動する大切さを教えてくれています。相手の気持ちになって、そして、行動する人が増えれば日本も世界も幸せになっていくのです。これが人権を守るということです。
学級の中で困っている人がいる時も同じです。周囲の人がよく理解して協力できれば、困りを小さくできますね。こういったことが「基本的人権を尊重」したことになるのです。
洛央小でも、嬉しいことがありました。六年生の四月の最初に書いた作文を見せてもらうと、「自分の悪いところを直してみんなのために役に立てる人になりたい」と書いていた人がいたのです。とてもすばらしいと思いました。相手の気持ちがわかり、相手のために行動できる人が、心やさしい人なのです。これから全校のみなさんが「心やさしく」「みんなが友だちを理解する」ことができたら、洛央小のチームワークが、今までよりもっと強い「絆」になると思います。
以上のような話をして学級にもどって担任からも補足して説明しています。ご家庭でも話題の一つに取り上げていただければ幸いです。結びに
「学は、自得するを貴ぶ。心を以って字無きの書を読むべし」
と、「言志四録」を書いた佐藤一斉も言っています。学問は自ら心に悟ることが貴い。けれども人はただ目で文字のある書物を読むだけでは、物事の道理を見透すことができない。心眼を開いて字のない書物、すなわち実社会から学ぶべきだ。そうすれば、自ら心に悟ることがあるだろうという意味です。
人として、社会や人のためにできることを考えてみることが、心の「学び」なのではないでしょうか。校長 森 江里子