竹林の園外保育の帰り道で出会ったカエルの“けろっぴ”。深いタライに水を張り、“けろっぴ”の家をつくりました。また図鑑で調べた餌になる“生きている虫”(ダンゴムシやクモ、ミミズなど)を入れて元気に過ごせるように考えながら数日間一緒に過ごしてきました。
子どもたちが帰った後は、教員が、毎日“けろっぴ”の家を廊下から保育室の中に移動させて帰り、翌朝また、廊下に移動していました。
ところが、今朝、いつものように教員が、“けろっぴ”の家を廊下に移動させようと様子を見ると、“けろっぴ”の姿が見当たりません。
子どもたちは、登園後“けろっぴ”がいないことに気付き、
「大変!“けろっぴ”がいない!!!」
と一生懸命探し始めました。そら組の保育室を探したり、以前トイレに跳んで行ったことを思い出し、トイレを探してみたり、「水が好きだから」とプールまで探しに行ったり…。それでも“けろっぴ”は見つかりません。
そこで、にじ組・そら組で集まって“けろっぴ”を見つけるための作戦会議をしました。子どもたちはいろいろな作戦を考えました。
「“けろっぴ”は水が好きやし、きっと今頃、汗だくになって水が欲しいと思ってると思う…」と水を入れた牛乳パックの家を置いておく作戦。
昨日の園外保育で見つけたいい香りがするツツジの花を容器に入れ、呼び寄せる作戦。
生きている虫を食べることを思い出し、ハエを捕まえる作戦も出てきました。
「ハエってどこにいる?」
「ネコのうんちのところにいる!」
「確かに!でも、ネコのうんちってどこにある?」
「そういえば、〇〇さん(管理用務員)、ネコのうんちを毎日片づけてくれているわ」
「じゃ、〇〇さんに聞きに行こう!」
早速、管理用務員さんに、ネコのうんちの場所を聞いて、“けろっぴ”が戻ってこられるように、最後は3つの作戦を合体させることにしました。
木陰にツツジの花を入れたカプセルをぶら下げ、その下にネコのうんちが入ったバケツを置き、ハエを見つけた“けろっぴ”が入れるようにと水の入った牛乳パックの家を近くに置いて準備完了です。“けろっぴ”が来たかどうかわかるようにと、動画も撮ってみることにしました。
子どもたちが一生懸命考えた合体大作戦で、“けろっぴ”が戻ってきてくれたらいいなと思っています。
でも一方でこんなつぶやきも…。
「きっと“けろっぴ”、竹林に帰っていったんじゃないかな」
「最初に出会ったところ?」
「うん。きっとあそこがお家なんやと思う」
「友達が寂しがってるんかな」
出会ったカエルと一緒に過ごしながら、いろいろに思いを巡らす子どもたちです。