最新更新日:2024/09/18 | |
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桜
始まりだした。
新しい空気が校舎内に流れている。生徒の顔つきや姿勢に、学年が一つ上がることの重みを感じる。教師の声や、生徒を見る目から真剣さが伝わる。環境や状況が変わることへの不安と期待は誰にでもあり、あたりの空気はまだ定まらない。しばらくすれば、それぞれの前に小さな壁もできはじめるだろう。時間は確実に流れ、学舎の生活を一日一日重ね続けた先に、成長が待っている。いくつものハードルを越えながら、たくましくなってくれることを願う。 一月前の「志 花の式(修了式)」で「風雪に耐え、先んじてただ咲く梅の花となれ」と話し、今日は、雨に濡れる遅咲きの桜に、“華美ではなく、その香りは淡く人を飽きさせない”という日本人としての一つの美学を見る。花期は短く、風に舞い散るその姿は、もしかしたら、私たちが1年にただ一度、心同じくして感じる日本の心かもしれない。 教室の窓越しに見える桜の花が優しく生徒を包み込んでいる。 2012.4.11 村上 幸一 志 きらめく
新年度が始まりました。新しい仲間を迎えて、下京中学校は今年度も「志 きらめく」学校として保護者・地域の皆様はじめ、様々な方々からのご支援、お知恵をいただきながら頑張る所存です。どうぞよろしくお願い申し上げます。
※以下は新年度、冒頭の職員会議で教職員に伝えた私の所信です。 経営のはじめに(本校教職員への言葉) ― 志 きらめく ― 唯一無二 心を一つに 未来を創る 我が国においては、昨年3月11日に起きた東日本大震災の深い傷跡の復旧そのものの遅れと、未だ復興とはほど遠い現状であることに、国民として人として、そのもどかしさと、被災された人々の日々の暮らしや心中を察する中、誰もが今も心に痛みを感じているのは同じであります。あまりにも大きな衝撃を受けた私たちは、命の儚さや、自然の猛威と恩恵そのものについても深く考えさせられました。全国の公教育に携わる者は新学習指導要領の下でも強く求められている「生きる力」の育成のためにそれぞれが叡智を振り絞り学校経営の邁進に努めているところです。本校ももちろんその一つであり,学び舎に関わる内外の様々な人々の連綿とした努力により今日に至っています。しかし,「生きる力」という言葉は時にはとても便利でオールマイティな面を併せもっています。そのことを錦の御旗のように掲げていれば学校経営の方向性は客観的にはまず間違うことはありません。しかし,この震災をはじめとした平成23年に起きた様々な自然災害や原発事故などは,まさに戦後の奇跡的な復興を成し遂げた我が国の国民性や技術力の功罪をあらためて考えさせられることになりました。「学校で教わることは社会では役に立たない」と言われて久しいです。そんな言葉を跳ね返すべく私たちは懸命の努力を続けてきました。しかし,今一度,真に「生きる力」とは何なのかを,与えられた言葉ではなく,眼前の子どもたち,地域,社会,世界を見据えたビジョンの下,自らの内面から必然的に生まれてくる「生き抜く力」の育成のためには何をなすべきなのかを,深い反省と共に自身の胸に刻み込もうと考えているのは教育に携わる者、皆同じではないかと考えます。 これまで以上に、私たちの使命(教育)への強い自覚と教育への熱意が求められています。国家の再生とさらなる発展のために、新しい仲間とともに、それぞれが教育の意味を深く考え、合わせてこの下京中学校の使命とは何か、また、チームの一員として“何をすべきなのか”、“何ができるのか”を、自身に問い続け、それぞれが研鑽を深め、学び合い、助け合い、励まし合いながら日々歩んでいくことが大切です。良き未来の創造のために、さらに一層“志きらめく”学校にしていきましょう。 平成24年4月2日 校長 村上 幸一 |
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