File 20 うまく走る車
- 公開日
- 2021/12/27
- 更新日
- 2021/12/27
熟成梅種
5歳児が1年生と交流し,自然物を使って遊ぶ中で,〇ちゃん,△ちゃん,□ちゃんたちは,幼稚園で車をつくりたいと言い出しました。それを聞いて,翌日,先生はこんなふうにすれば,と車軸のストローに通した竹串(両端は削ってある)にタイヤのどんぐりを付け,車体を空き箱にして,試作した車を見せました。〇ちゃんは「これこれ!」と言って,試作と同じように車を作り始めました。△ちゃんも〇ちゃんのつくっている様子を見ながらつくり始めました。
ところが,車軸の仕組みが分からなくなり,「〇ちゃん,どうやるの?」と尋ねます。
出来上がって床で車を走らせて「よっしゃ!」とガッツポーズをしている〇ちゃんが「竹串をストローに入れるとクルクルってタイヤが動くよ,やってあげようか?」と言います。△ちゃんは「自分でやるわ,ありがとう」と。〇ちゃんは「頑張ってや」と励まします。□ちゃんは,先生の車を手に取りながら黙々とつくりあげました。「□ちゃんのもいいやん」「△ちゃんのも〇ちゃんのもな」そして3人とも思うように出来上がったことを喜び,認め合っていました。
その後,「いいこと,考えた」と□ちゃんが中心となって,遊戯室で大積み木を使って,それぞれがイメージしている車のコースを協力してつくりました。〇ちゃんが走らせた車が勢いよく走ります。「すげー!」と3人の声。□ちゃんの車も積み木のコースを通って遠くまで走り,「すげー!」の声が高まります。最後に走らせた△ちゃんの車は斜面のコースの途中で床に落ちました。“あれ!?”という雰囲気になりましたが,□ちゃんが「落ちてもまだ走ってる」という言葉に△ちゃんも嬉しそうだったが,「そうや,こっちにも積み木を置いたらいいんや」と斜面の積み木の板を足して幅を広げることに気づきました。□ちゃんは,「それ,いいやん」と賛成し,△ちゃんはもう一度車を走らせました。が,また,コースアウトしてしまいます。△ちゃんは「わかった,真ん中でやれば(車を中心にして走らせる)いいんや」とアドバイスをする。さっそく試すが,やはりうまくいかない。△ちゃんは車体をよく見て,何かに気づいたようです。隣で見ていた□ちゃんが「(車軸が)曲がってるやん」と。△ちゃんは「おぉ,曲がってるわ。(車軸が)曲がってるから,(走り方が)曲がるんや」と車体に直角に付いていない車軸に気づきました。そして,車軸を付け直し,再び,走らせてみました。すると今度はコースアウトせずに,まっすぐに走り,「やった!」と△ちゃん。〇ちゃんや□ちゃんは「よかったな,△ちゃん」と。そして,何度も自分たちの車を走らせて,どこまで走るか競争したり,スピードと走る距離を試したりして楽しみました。
5歳児の今頃になると,友達と一緒に同じめあてをもって遊ぶことを楽しむようになります。友達に力を貸そうとしたり,自分で頑張ったり,出来上がった喜びを共有したりして遊びを創っていきます。その中で課題について考えたり,気付いたり,あきらめずに向き合う姿勢もみられます。もちろん,自分の思いや考えを言葉で伝えたり,相手の言葉を聞いたりし,分かり合い,遊びが広がっていきます。一人でなく,友達と一緒に取り組むからこそ,達成感や楽しさが高まっています。協同する遊びがあちこちで展開していくこの時期です。
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