学校日記

Global Citizenship1 異文化理解・国際協力 [第4回:2年間のアクションプランを作ろう!]

公開日
2026/02/04
更新日
2026/02/04

学校の様子

こんにちは、GC教育部です♪

 本校1年生のGCⅠ(Global CitizenshipⅠ)では、「異文化理解・国際協力」の単元において、ラムコ国ウジュ村という架空の村を舞台にした「高校生地球市民ボランティアプログラム(GCVP)」に取り組んでいます。

 前回の授業では、生徒たちは村民へのヒアリングを通して、同じ村の中にも多様な立場と価値観があること、そして「良かれと思った支援」が別の困りごとを生む可能性があることを実感しました。誰かを「正しい」「間違っている」と判断するのではなく、「なぜその人はそう語るのか」「その選択の背景には何があるのか」を丁寧にたどりながら対話を重ねていった経験は、今回の学びの土台になっています。

 今回の授業のテーマは、「異文化理解・国際協力~アクションプランを作ろう!~」です。ヒアリングで得た村民の声をもとに、生徒たちはいよいよ「提案」という形で行動を設計していきました。最初は「水を届けたい」「学校を建てたい」といった、まっすぐな思いが多く聞かれましたが、授業が進むにつれて、提案は少しずつ「思い」から「設計」へと変化していきました。

 国際協力の現場では、正しさを一方的に押しつけることはできません。何を優先するのか、誰の声を起点にするのか、そして一つの支援が別の誰かの負担にならないか。生徒たちは、村長の「村の分断を避けたい」という切実な思い、村民の「水や医療、子どもの健康を守りたい」という現実、教育の理想と制約の間で揺れる教員の葛藤、家族を支える役割を背負う子どもの事情など、複数の声がぶつかり合う状況をそのまま受け止めながら、「どの声も大切にしたい」という気持ちを、具体的な判断へ落とし込もうとしていました。

 提案を練る中で、生徒たちが繰り返し立ち返っていたのは「なぜそれをやるのか」という問いです。「困っている人がいるから助けたい」だけではなく、それを今やる理由は何か、その結果、誰の生活がどう変わるのか、別の困りごとを生まないためにどんな工夫が必要か。ヒアリングで聞いた言葉を根拠にしながら検討を重ねることで、提案は「やさしさ」だけではなく「説得力」を帯びていきました。

 授業の後半には、「村長の不安を減らすために、提案の伝え方や順番を工夫したい」「子どもが学べない理由が気持ちではなく家庭の役割にあるなら、家族全体への働きかけも必要かもしれない」など、相手の価値観や生活の背景まで想像した発言が増えていきました。国際協力を学ぶことが、単に支援の知識を増やすことではなく、「異なる価値観が交差する現場で、誰の声をどう聴き、どんな選択をし、その結果を引き受けるのか」を自分事として考えることにつながっていることが伝わってきました。

 次回の授業はいよいよ、各グループがまとめたアクションプランを発表します。そしてその場には、JICA海外協力隊の経験談を語ってくださった藤田さん、宮本さん、さらに景山校長先生をお迎えし、生徒たちの提案に講評をいただく予定です。実際の国際協力の現場を知る方々や校長先生からの視点に触れることで、生徒たちの提案は「思いがこもっているか」だけでなく、「現場で本当に機能するか」「相手の尊厳や文化を守れているか」「協力関係をどう築くか」といった観点から磨かれていくはずです。

 ヒアリングで集めた“村民の声”が、提案として形になり、さらに他者の視点によって鍛えられていく。正解のない問いに向き合いながら、学びを更新していく生徒たちの姿は、GCⅠが目指す「一歩踏み出す Global Citizen」そのものです。次回の発表と講評の時間が、生徒一人ひとりの視野をさらに広げ、次の学びへつながる機会になることを期待しています。