学校日記

『南風、吹かせ!』〜Hot wind from Mukaijima〜

公開日
2016/12/07
更新日
2016/12/07

校長室から

「愛の反対は?」
 先日の全校集会で、この言葉をきっかけに人権について話をしました。また、3日の伏見支部PTAの人権啓発の際にも同様の話をさせてもらいました。
 「愛の反対は、憎しみではなくて無関心です。」こう言ったのは、マザー・テレサという修道女です。「人権週間」真っ只中の今、私はこの言葉が人権問題を解決する重要なキーワードであると思っていますので、今回はテレサのことを中心に、私が彼女から学んだことなどについて綴ります。
 マザー・テレサは、1910年に生まれました。カトリック教会の修道女として神に使えますが、後年、『神の愛の宣教者会』という修道会を創立し、インドのカルカッタで厳しい生活を強いられてきた極貧の人々を支援する活動を始めます。その活動は後進の修道女たちによって全世界に広められました。その活動が高く評価されて1979年、ノーベル平和賞を受賞します。以下は、授賞式でのスピーチの一部です。
 私は皆さんが考えておられるようなノーベル平和賞の受賞者には値しません。でも、誰からも見捨てられ、愛に飢え、死に瀕している世界のもっとも貧しい人々に代わって賞を受けました。私には、受賞の晩餐会は不要です。どうか、その費用を貧しい人たちのためにお使いください。私に与えられるのは祈りの場だけしかないのですから。
 ノーベル賞を受けたことで、当時高校生だった私は改めて彼女のことを知りました。上のスピーチにも驚きましたが、2年後の1981年に彼女が来日した時のスピーチに、当時大学生であった私は大きな衝撃を受けたのをはっきりと覚えています。
 豊かで美しい国の中に心の貧しさがあること、特に人口妊娠中絶に対する厳しい批判は、大学受験を終えて楽しい生活を享受しつつあった私の心に突き刺ささりました。また、当時流行した「産まれたばかりの赤ちゃんをコインロッカーに置き去りにすること」に対して痛烈に批判し、「私に預けなさい」と述べたことも覚えています。
 インターネットのない当時、新聞や書物でテレサのことを調べて見つけたのが全校集会やPTA啓発の場で紹介したノーベル賞授賞式後の記者とのあのやりとりです。
記者:「世界平和のために、私たちに出来ることを教えてください。」
テレサ:「家に帰って、家族を大切にしてあげてください。」
○豊かそうに見えるこの日本でも、実は戦争をしている国と同じくらい貧しいということ。それは、日本が豊かであるがゆえに、人の心を気遣う気持ちが欠け、他の人を思う心がなくなってしまっているからだと思います。
○心の貧しさは、豊かそうに見えるこの日本でもあることに驚きました。食べ物を残さない。人をいじめないなど、身近なことからできると感じました。
以前にマザー・テレサを題材に行った道徳の授業の際に生徒が書いた感想です。
「愛の反対は…」今一度、この言葉の深さを考え直してみてほしいと思います。