「今日の一冊」
- 公開日
- 2010/09/06
- 更新日
- 2010/09/06
校長室から
今日、皆さんに紹介するのは「怪談(Kwaidan)」です。作者の小泉八雲(本名:ラフカディオ・ハーン)はギリシャ生まれのアイルランド人で、19歳でアメリカに渡りいろいろな職業を経験した後、文筆の才能を生かして新聞記者になりました。そして、1890年に雑誌社の特派記者として来日した後、島根県松江尋常中学校・師範学校の英語教師となりました。暇を見つけては熱心に古い日本を訪ねて山陰各地を歩き回り、知識を集めそれを書き付けていきました。作家、教育者、ジャーナリストでもあり、日本文化の紹介者として知られています。
1904年に出版された「怪談」に収められている話は自らがその序文で述べているように創作ではなく、ほとんどが日本の古典や中国の説話からの再話・翻案であり、皆さんがよく知っている「雪おんな」のような「ある農民から、土地の伝説として聞かされた話」に基づく語り直しもあります。日本各地に伝わった伝説や幽霊話から独自の解釈を加えて情緒豊かな文学作品として「むじな」「ろくろ首」「青柳のはなし」など17編の怪談と3編の随筆を収める「虫界」の2部から構成されていました。今回皆さんに見てもらうのはいろいろな作品集から「小泉八雲怪奇短編集」としてまとめられたものです。
記録的な「9月猛暑」が続く中、「土曜学習」にもたくさん参加し頑張っている生徒の皆さん、期末テストが終わったら、豊かな感受性と研ぎ澄まされた五感力で日本の美しさを見出し、発信した小泉八雲の世界も楽しんでください。