『東山を西に見て』
- 公開日
- 2010/06/23
- 更新日
- 2010/06/23
校長室から
「記念日」
一昨日、上の息子が18歳の誕生日を迎えました。18年前の休日参観日の午後、保護者との親善ソフトボールをしている最中に妻から電話がありました。「先生が、来なさいって。これから病院へ行くし。」分娩室に向かう手前の部屋で妻に面会をしました。期待と不安で一杯のあの時の表情は今もしっかりと覚えています。そういえば、右手には今のそれの倍はありそうな8ミリビデオカメラを持っていました。(あの時の表情を覚えているのはビデオで何度も見たからかもしれません。)何時間か後、産声が聞こえました。父親になった瞬間でした。
私が父親になったと同時に母親になった妻に会いました。出産のときの“いきみ”で顔に吹き出物が出ていました。子どもを産むとは、すごいことなのだろうと察することができました。妻の満足そうな笑顔にとても幸せな気持ちになりました。
「ご苦労さん、ありがとう!」胸が一杯になってそれだけしか言えませんでした。
二人の息子の誕生日には、今もケーキを買ってお祝いをしています。今回のケーキカットは12時前でした。息子たちはそれぞれ勝手にテスト勉強のスケジュールを決め、2人の休憩時間が合うのがその時間になったのです。「えっ、そんな時間から?」そう思いましたが、こういうことに対して、既に私には発言を控える習慣が身についてしまっています。真夜中に電気を消して1本の大きい蝋燭と8本の小さいそれに火を灯しました。今でも「ハッピバースデイ〜♪〜♪〜」の歌を歌います。当の息子は、誰に見せるのか、吹き消す前にしっかり携帯電話に写真を収めていました。家族の「誕生日、おめでとう!」の言葉にきちんと「ありがとう!」と言える息子を誇りに思います。少々親バカでしょうか。
児童養護施設「京都聖嬰会」の井上新二先生が、施設では誕生日を祝う会ではなくて、誕生そのものを祝う会をするようにしていると仰ったことがあります。世の中には、生まれてきたことに疑問を感じている子どももいるからでしょう。
すべての子どもが、自分の存在に自覚と誇りをもち、その子がそこに居ることの意義を周りのすべての子どもたちが理解している、花山中学校だけでなく社会全体がそんな集団であってほしいと思います。
15日、「育成理解学活」がありました。本校の育成学級で学ぶ仲間のことを全校生徒が理解するための学習です。確かに障害があることによってできないことはあるでしょう。でも、それは例えば、100mを10秒で走る人と18秒かかる人とがいることとさほど変わらないのではないでしょうか。みんなが、違っていてそれでいいのだと思います。互いに違いを認め、助け合い協力し合って生きていけたら、きっとすべての人が幸せに暮らせる世の中になるはずです。18日の「育成合同球技大会」。音羽中との合同チームで臨んだバレーボールで見事優勝。彼らが一生懸命に競技する姿、賞状を誇らしげに掲げる姿を見てそんなことを改めて思いました。この日は、居合わせた者にとって、とてもよい記念日になりました。