『東山を西に見て』〜Make legend〜
- 公開日
- 2013/02/04
- 更新日
- 2013/02/04
校長室から
「この喜びを伝えたい」
先週末、17日の「研究発表会」及び「創立50周年記念式典」に参加してくださった愛媛県の方からお手紙を頂戴しました。この方は中学校の校長をしておられましたが、ご退職後の現在は、ご自宅に学生や若い教師を集めてボランティアで教員養成をしておられます。私とは10年来の付き合いで、今回ご案内をさせて頂いたところ、車2台で若者を連れてやって来られました。
少々長くなりますが、お手紙を紹介させていただきたいと思います。
—前略— 全校での道徳は初の経験で、学年道徳も含めて、我々の地域にも呼び掛けてみたいと思いました。たくさんの参観者の前でも臆することなく挙手をし、堂々と自分の意見を述べる生徒を目の当たりにして、これがほんの数年前まで大変だった学校の生徒達かと我が目を疑いたくなる心境でした。このことは、7名の若者達も同意見で、教師次第で学校は変容出来るものだと確信したものです。市長さんや来賓の方々の言葉の端々に荒廃寸前だった頃の様子が伺えましたし、何よりも最後列にいた3年生の女子たちが語ってくれた入学当時の模様からも、当時の大変だった雰囲気が伝わってきたからです。その子達に、『先生は信じられる?先生方に言いたいことはない?』と尋ねると『一人ひとりをしっかり見てくれる先生ばかりで、不満は全くありません!』と明快な口調で一人の子(吹奏楽部)が答え、周囲にいたメンバーも全員笑顔で頷いてくれました。少し離れた場所に居られた若い男性の教師に、『この生徒達に言いたいことは?』と聞いてみましたが、『何もありません!いい子たちばかりです!』との返答で、“師弟同行”の感をさらに強くしたものでした。最初から最後まで「花山中はキャッチボールができてるな」と感じたのですが、先生と生徒との人間関係が構築されていること、それも単なる言葉だけでなく“心の繋がりをベースとした信頼関係に基づく深いものである”との意を強くした出来事でもありました。
澤田先生との挨拶を終え、車でグランドを出ようとしたときのことでした。「軟弱なグランドに轍を残すよりこのまま直進しよう」と決断して校門へと前進したら、車止めのバリケードがあったので傘を差して降りようとしたその時、一人の男子生徒が濡れるのも構わず咄嗟に前に出、なんと、そのバリケードを自主的に移動してくれたのです。そして、爽やかな笑顔で我々を見送ってくれたのです。この彼の瞬時の行動には驚愕させられました。氷雨の降る中、彼の温もりある行為は、我々の心を温かく優しく癒してくれただけでなく、道徳で培われた力強い実践に結びついており、研究会に匹敵する新たな感動をプレゼントしてくれました。
自己肯定感の高い生徒は、充実感や達成感、満足感に溢れており、他人を傷つけたり安易にいじめに走ったりしないと思っています。全国的に発生している昨今の問題行動の数々は、道徳教育の充実を通して培われた花山中の生徒達には、きっと無縁の世界だと思います。今回の参観で最も感じたことはこのことでした。機会がありましたら是非生徒達に、感謝の意と彼らのすばらしさを伝えてほしいと思います。 —後略—
我々の知らない所で、こんなに幾つものドラマがあったとは。この文章をそのままの形で生徒や保護者、地域の皆様にお知らせし、皆で登場する生徒諸君に拍手を送りたいと思います。