〜いはばしる〜春の兆し
- 公開日
- 2021/02/12
- 更新日
- 2021/02/12
校長室から
石走る 垂水の上の さわらびの 萌え出づる春に なりにけるかも
志貴 皇子
万葉集の一首です。
岩の上を激しく勢いをつけて落ちてくる滝の水流と音を聴きながら,その滝の上に萌え出る蕨(わらび)を見つけて,春の訪れを歓びとして詠まれた歌です。
遠く歴史を紐解くと,皇子は壬申の乱後は,権力争いから離れ,我が人生を慎ましく穏やかに生き抜いた人と遺されています。
この歌にふれると,いつも平和で穏やかな心に小さな歓びを刻む皇子の感性の鋭さを見い出します。
本校にも,あちらこちらに春の兆しを感じます。
北門付近では,地域の笑顔来た門倶楽部の皆様が丹精込めて育てて下さっている花や木々の息吹が溢れ出さんばかりです。登下校時の皆さんの心にも,自然の美しさがきっと届いていることと思います。
今,3年生はこれからの人生の扉を自分の力で開いていこうとしています。そして,まもなく新しいステージに身を置かれます。
1年生,2年生は,その姿を見ながら感謝の気持ちで日々,今自分達が何をどのようにすれば良いのかを考え,行動しています。
暖かい日差しと温かな心のふれあいと絆。
下鴨中学校には,今,春の上昇気流が穏やかに流れ始めています。
来週は,また寒の戻りもあるとのこと。そうやって,一日,一日春の訪れが進みます。
3年生の頑張り,1年生,2年生の学校を守る明るさと元気のよさに幸あれと願いをこめて。
良い週末をお過ごし下さい。
校長 西村 周