学校日記

『「土器から歴史を学ぶ」 〜1年生社会科〜』

公開日
2017/10/03
更新日
2017/10/03

学校の様子

 本日1〜3限目,1年生各クラスの社会科の授業には特別ゲストが来てくださいました。
京都市埋蔵文化財研究所の吉崎伸先生です。

 吉崎先生が持ってきてくださったのは,「本物の土器」です。

 本校の1年生社会科では,10月から歴史学習がスタートしましたが,その第一歩としての「史料(遺物)である土器から当時の人々のくらしを想像し,自分の視点で歴史を考える」授業です。
 過去の人々のくらしを学ぶ方法は,ほとんどが本や教科書からになりますが,その文献の一文一文が,「研究者の方々が人生をかけて史料から読み取り,明らかにしてきたものである」,ということが少しでも伝わり,学問の面白さに触れる機会となり,それが積極的な学びにつながれば,との思いで企画したものです。

 授業では,まず,吉崎先生から,西京高校の建て替えの際の発掘調査についてのお話しがありました。この西京が,葵祭の主役でもある「斎王」の邸宅跡で,グラウンドの下には寝殿造りの池のあとがある,ということが告げられると「おおー!」という声が出ました。

 次に,各班に一つずつ土器や須恵器が配られ,それぞれが観察したり触ったりしながら時代や用途を予想しました。みんな細かいところまで観察して吉崎先生からも「すごい!さすが!」とのお言葉をいただきました。

 最後に,吉崎先生から「遺物からみた歴史」というテーマで,土器を使用しはじめたころの地球環境や,土器を利用しはじめたあと人々にはどのような変化があったのか,などのお話しをお聞きしました。

・土器の発明によって,煮炊きが可能となり,そこで作られた温かいスープが,赤ちゃんや高齢者の死亡率を低下させた。
・柔らかいものを食べるようになった私達は下あごが退化し,歯をかみ合わせたときに前歯が出るようになった。また土器によってあく抜きが可能となり,クリやドングリを食用化したことで炭水化物を食べるようになったため,虫歯ができるようになった。
・高齢者が家にいられるようになったあと,祖父母世代が孫を育てるようになり,知識の伝達が促進され,縄文文化が形成された。

などの知見も「なるほど!」と思わせられるものでした。

 最後に何人かに感想を述べてもらいましたが,「モノから当時の環境などこんないろいろなことがわかるというのが驚きでした!」や「植物の繊維を撚るだけでこんなに強くなるということを知っているなんて昔の人はすごいなあと思いました!」「まだわからないということもあってなど声がでました。
 貴重なモノを持ってきていただいただけでなく,ときには実演を交えながら面白いお話しを3クラスでしていただいた吉崎先生,本日はほんとうにありがとうございました。
この経験をこれからの歴史学習に生かしていきたいと思います。