《からすま花暦》マリーゴルド
- 公開日
- 2012/05/29
- 更新日
- 2012/05/29
からすま花暦
烏丸中学校の校内に咲いている様々な植物を、季節ごとにとり上げ、紹介する「からすま花暦」のページをスタートします。今回は、玄関のプランターを彩る3種類の花々です。
マリーゴールドは、キク科コウオウソウ属のうち、草花として栽培される植物の総称です。また、花の色や形がよく似ていて、葉にトマトのへたのような青臭いにおいのあるキンセンカを指すことがあります。意は「聖母マリアの黄金の花」。花言葉は「信頼」、「悲しみ」、「嫉妬」、「勇者」、「悪を挫く」、「生命の輝き」、「変わらぬ愛」、「濃厚な愛情」などです。聖母マリアの祭日に咲いていたため「マリア様の黄金の花」とも呼ばれています。メキシコでは、死者の日の祝祭を彩る花として大量に栽培されています。
アメリカ大陸の熱帯と温帯にかけて約50種が分布し、ほかにアフリカにも1種あります。園芸種として栽培されるものには、フレンチやアフリカンを冠するものがありますが、すべてメキシコ原産でアフリカやフランスとは無縁です。 一年草が多いが、一部多年草や亜灌木もあります。茎は高さ30〜120cm、葉は濃い黄緑色、羽状複葉が対生します。全草に特有の臭気があるものが多いようです。5〜10月にかけて直径2〜5cmぐらいの黄・橙・暗赤色などの美しい頭花を茎の先に頂生します。観賞目的の栽培が普通ですが、根に線虫の防除効果があるので、作物の間などに植えられることもあります。異臭が激しく、有毒植物と誤解されていた時期もあったようです。
ジョン・ジェラードは、花を噛んだ少年の唇が炎症を起こした、猫に与えたところ、猫が死んでしまった、などの話を伝えています。ウィリアム・ハンベリーも匂いが不快であると言及し、ジョン・パーキンソンは、花の色など見た目の美しさがなかったら庭に植えられる事は無かっただろうと推測しています。嫉妬の象徴とみなされることもあります。
すべて原産地はメキシコで、フランスやアフリカ大陸には自生していません。導入の過程で誤謬により命名されたものと考えられます。アフリカン・マリーゴールドは16世紀初頭にスペインに輸入され、ヨーロッパに帰化しました。フレンチ・マリーゴールドは、最初パリの庭園に植えられ、そこからヨーロッパ全域に波及しました。日本には江戸時代、寛永年間に渡来しました。学名のタゲテスはエトルリア人に占術を伝授した神話の人物ターゲス(Tages)に由来する。
この花の花びらから抽出されたキサントフィル脂肪酸エステル混合物に含まれるヘレニエンという色素は、暗順応改善薬の原料として用いられています。第二次世界大戦中にイギリス軍が「ブルーベリーのおかげで目が良くなった」という嘘の宣伝を流し、これを信じたドイツのバイエル社が、ブルーベリーを上回る効果を持つものを探したところ、マリーゴールドの花びらから抽出した脂肪酸エステル混合物に高い効果があることを発見し、ヘレニエンを有効成分とする暗順応改善薬「アダプチノール」が作られました。この薬は現在でも目の薬として使用されています。