学校日記

正月という時 〜心の中に「節目」を〜 校長 牧野雅彦

公開日
2011/01/07
更新日
2011/01/07

校長室から

 末恒例のNHK紅白歌合戦をご覧になられた方も多いのでは。今回は以前よりゆっくりとした進行のように感じられたのではないでしょうか。出演するアーティストの数や,演出の工夫などからそのように感じたのかもしれませんが,やはり「トイレの神様」という曲の影響であったことは間違いないようです。
 この曲を歌う歌手にNHKが出演依頼をした際,歌詞を削り短縮できるところはないという理由から全て歌わせてもらえるなら出演したいということのようでした。トイレという空間を通しておばあちゃんと少女のふれあいが,孫を思う祖母の心の温かさやそれを受け止める純真な心を伝えていました。そこに居合わせたことのない私たちにもその光景が浮かぶのは不思議です。
 白組の司会は,今や人気絶頂の若手グループ「嵐」。このメンバーはとても仲が良く,映画やドラマ,司会と各自が自分の能力を生かし活動する一方,仲間との時間を大切にし,グループとしての活動を進めているそうです。目指すべき個と集団の関係が見られます。
 紅組の司会は,「ゲゲゲの女房」で主役を演じた女優兼ピアニストの松下奈緒さん。漫画家水木しげる氏を支えてきた妻である武良布衣さんを好演しました。家族の絆をテーマにしたこのドラマは,今私たちに何が大切なのかを語っているようです。
 私たちの生活は,急激に変化しています。一日を見ても,朝昼晩の区別なく人が動いています。世界を見ても,一部は除き国境は無くなり自由に行き来できるようになり,「区別」「境」が無くなってきました。その良さを受け止めながらも,自分で「節目」をつくることの意味や価値を考える必要があるのではないでしょうか。
 正月という時は,その意味でとても大切な時です。竹は「節目」があるために,風雪に耐える強さとしなやかさを持ちます。私たち大人もそして将来を背負う子どもたちも心の中に「節目」を育て,これから出あういろいろな出来事に対応し生きていく力を育てることが大切ではないかと思います。そのために,わずかな時間であっても,新年の決意や願いを語り合うことが大事なことです。心の中にあるものを言葉で表現することで,心の中に「節目」をつくってみましょう。