「はい」と返事する子
- 公開日
- 2015/09/14
- 更新日
- 2015/09/14
校長室から
ずっと前のことですが,ある家庭教育の欄を読んでいると,
「子どもから『お母さん』と呼びかけられた時,家事をしていたら忙しくて振り返らずに生返事してしまうことがあるが,そのときに笑顔でも見せて『はい』と,返事してあげたら子どもはどれだけ嬉しいかわかりません」
というような内容が書かれていました。このことは子どもが親に返事をするときも同じだと思って,これを学級の子どもたちに言いました。
「お母さんが,声をかけてきたとき,勉強や読書や何か自分のことをしているとき,面倒くさいから『何?』と,口だけで返事をするときないですか?」
というと,「あるある」と応えてきました。
「だってお母さんも怒るように言うてくるときがあるもん」と,言う子もいました。
「そのときに,自分のことをいったんおいて,背中のお母さんの方を振り向いて,ニコッと笑って,『お母さん,何?』って言ってみてごらん。きっとお母さんびっくりしてとても喜ぶから。一度実験してきてくれる?」と,話をしました。
翌日,「本当だった。お母さん,びっくりしてものすごくいい顔をしてはった」と一人の子がとても嬉しそうな表情で言ってきました。
あれから,十数年たちますが,今,子どもにそんな話をした私自身はそれができているかというと正直なところ,なかなかできていません。学級では複数の子どもたちに呼びかけられている担任の先生方ですが,全てに応えていたら,授業も何もできなくなります。だから,学級では,質問するとき,話しかけるときの規律を教えてあげなければなりません。しかし,何でもないときには振り返って返事をしてあげたいと思います。でも,そのことも忘れてできないときがあるのが現実で,そのことを棚に上げて子どもたちに「ニコッと笑って返事をしてごらん」と言った自分は何なのでしょう。
いや,振り返って返事をするという簡単なことができない状況は,大人も子どももあるでしょう。それを,振り返って返事することを意識しているとだんだんできるようになってきて,10回の呼びかけに1回,5回のうち1回とできる回数が増えてきて,それでよいのだと思います。
そしてそのうち,だれもがそんな意識をもつようにしていくと,今よりも,自分やみんなにとって嬉しくてわくわくすることが増えていくと思います。本校は教師が範を示すを大事にしようとしていますから,先ずは自分からだと思っています。