学校日記

わたしの中のわがまま

公開日
2015/08/28
更新日
2015/08/28

校長室から

ある日,「あなたはわがままだ」と言われました。これまでにも何度か言われたことはありましたが,そのときは特に耳に残りました。
だいたい,人はだれでも自分のことだけでなく人のことも考え行動するものだし,特に教師というのはそういうものだと思ってきましたが,自分を肯定するために相手を否定する気持ちが出てきます。でも相手を否定して問題解決にならないことはわかっているので,それを抑えるのに一苦労でした。そして自分の思いと相手の思いを比べて考えようとしました。自分寄りになる思いが出てきたらそれを打ち消し考え直すには,謙虚な気持ちと努力と時間が必要です。それでも思いが相手と一致するとは限りません。景色だったら観る位置が違えば光景も変わって来るしその景色を受けとめる人の思いも違います。人との関係も自分の位置からだけで物事を見ていたら判断規準はすべて自分のものさしを使うことになります。「あなたは何もわかってない」と言われると「わたしは何でもわかっている」と言いたくなるのが人の情ですが,それは慢心だということもわかっています。物事を自分にとっていい位置に置こうとするので相手を悪い位置にもっていくことになります。どっちが損してどっちが得したという問題と同じです。そう考えるとみんなそれぞれの正しさがあるということがわかるのですが,みんなに共通する正しさというのがわからなくなってきました。こんな大事なことをよくあいまいにしてきたなと思いました。
もし,本当の正しさがあるとしたならば,それは,自分も相手も感動し,嬉しくなり,相手がいることで自分に生きる意欲と向上心がわいてくる言葉であり行動でなければならないでしょう。「あなたはわがままだ」の言葉から今度こそ自分をふり返ることができたと思います。それは,日常的に,恒常的に,自分の思いを 自分寄りよりも少し相手寄りにして言葉に出し行動することです。人はそれを「思いやり」と言うかもしれません。
学校に来て,今は運動会の練習に一生懸命な子どもたちも,すでに自分の人生を歩んでいます。体育の学習を一生懸命しながら,きっと,わたしと同じように自分のこと友だちのことを自問自答していることでしょう。