達成感を味わいましょう
- 公開日
- 2015/06/08
- 更新日
- 2015/06/08
校長室から
学校の成績がビリと言われた女の子がおよそ1年半,塾の先生とマンツーマンで勉強に取り組み,志望校である有名大学に現役合格したという映画のあらすじが以前から気になっていて機会があれば観に行きたいと思っていましたが,休日に思い切って観に行きました。その映画を観て,私は改めて子どもの可能性は決めつけて限定してはいけないと強く思いました。
だいぶん以前に京都市の地域フォーラムで,中学校の成績がオール1だった二十歳の青年,一念発起し,小学校3年生の算数ドリルから勉強をやり直し始め,数年後,ついに名古屋の国立大学に進学したという話をご本人の講演で聴きました。このときも人の可能性は絶対に限定してはいけないのだと思いました。
二人に共通していることは,はじめは学習ができないのが自分だと思い込んでいたのが,一人は映像,一人は塾の先生の言葉が心に火をつけたことです。そして,どちらもできる問題集からやり始め,小さな達成感を積み重ねていき,ついに目標に到達するのです。原動力は小さな達成感だったことを見逃すことはできません。
私自身,数学の苦手意識を自信に変えたいと強く願い,昨年末から休みの日には時間があれば数学に取り組んでいます。恥とか外聞とか考えていたら,いつまでたってもできないことに気付き,思い切って中学1年生の参考書を買ってきてやり直し始め,今中学2年生の問題も最終まできました。
問題が解けるから面白い,面白いからどんどんする。やはり,つまずくところが出てきますが,つまずいたところは,「ここが苦手意識の根源」と思ってとことん戦うような気持ちで参考書とにらめっこしていくと,ふとしたことでわかる瞬間がきます。すると,「なんや,そうやったんか」と,安心感というか自己肯定感のような感情がぽかっと出てきて,苦手意識が一つ消えていくのです。ただ数学ができたという結果よりも,自信が湧いてきて自己肯定感が膨らんでくる感じがしてきます。
昔は理数系,文化系というふうに得意不得意から進学も選択していましたが,そこで苦手な教科から逃れても苦手意識は克服されません。子どもたちにも,苦手な教科と取っ組んで苦手意識を克服することで,自信をもてる人間に成長してほしいと思います。
自信は小さな積み重ね,小さな達成感の積み重ねから次第に自分の内面から湧いてきます。
校長 出口信行