7+4=9「子供は正しく間違える」
- 公開日
- 2017/06/04
- 更新日
- 2017/06/04
校長室から
7+4=9「子供は正しく間違える」
〜誤答はクラスの宝物〜
「子供は正しく間違える」筑波大学名誉教授であった中山先生が研修会で常におっしゃっていた言葉です。この言葉を初めて聞いた頃(二十年ぐらい前)は,「教室は間違えるところだ」と同様の学級づくりについての概念的な言葉であるように受け取っていました。
ともすると,授業では,正答を求めるあまり(当たり前ですが),誤答は単に「間違え」とされ,「違います。」という言葉に消されたり,「✔」で終わったり,また,修正することであっさりと「正答」に置き換えられたりと,そこを学習の中心として「学ぶ」場面は少ないです。一方,中山先生はこの「誤答」こそ学習の本質であり,そこに目を向けることで「全ての子供がわかる授業」をつくることができると考え「子供は正しく間違える」と口癖のようにおっしゃっていたのだと思います。子供たちが,間違えることを恐れず,恥ずかしがらず「教室は間違えるところだ」という意識をもつ学級づくりが,授業中に「子供は正しく間違える」ことを大切にした「学び」をつくる基盤となると思います。
例えば,「7+4=9」
この答を見たとき,1年生の子供達も間違いに気づくはずです。教室でも単なる計算ミスであるとされて,すぐに次の子供が「11」と答えることになりそうな場面です。しかしながら,なぜ「9」になったのかを考えていくと,授業のあり様が大きく変わってくるのです。
実は,この「誤答」を丁寧に分析すると,「9」は単純な計算ミスでないことが見えてきます。それどころか,ある確実で現実的な手法で計算された結果導き出された「答え」なのです。その確実で現実的な手法とは「指おり」です。まず「7」を,「1・2・3…7」と指を折って数えます。その次に,「+4」を「1・2・3」と順に指を広げていくと,この時点で丁度「パー」の形に戻ります。そして,「4」と数えてもう一度親指を折ると…,どうでしょう?「9」に見えてくるのではないでしょうか。この状態から「11」をイメージするのは難しいように思います。確実で現実的な手法で計算したにもかかわらず「誤答」となってしまうわけです。そのことに気づくと算数の授業では,「指折り」ではなく,数図ブロックを使ったり,数字を1から順番に数える「数唱」と切り離して,「7」と「4」を「数」としてとらえることができるようしたりと,全員がわかる授業につなげることができるのです。
だからこそ,「誤答はクラスの宝物」なのです。「一発必中」を求める学習ではなく,「試行錯誤」をともに繰り返すことのできる授業・学級づくりが「学び」の柱となる岩倉北小学校でありたいと思っています。
校 長 三浦 清孝