学校日記

益虫なのに大の嫌われ者

公開日
2012/11/09
更新日
2012/11/09

中川校の自然

 保健室天井にカサカサと動く足音。養護教諭が見上げれば…「キャーッ!」その場に居合わせた6年児童が,「手で捕まえたら脚がバラバラになるから,封筒に入れるように捕まえたらいいよ。」何と,経験豊かなアドバイスではありませんか。さすが,中川の子です。でも,養護教諭は職員室に行ってHelp Me!と教頭先生のところへ駆け込みました。教頭先生は喜んで保健室へ飛んでいきました。可哀想に御用となってしまったことでしょう。
 さて,天井に居たのは,ゲジ目ゲジ科のオオゲジという虫です。ムカデ目に属する多くのムカデの遠い親戚で,多足類ムカデ綱の仲間となっています。その所為かどうか,ムカデと間違われたり,脚の多さと素早い動きに気味悪がられたりするかわいそうな虫です。ひどい紹介の仕方では,害虫として扱っていますが,本当は益虫なのです。特にオオゲジは,家の中の衛生害虫であるゴキブリをはじめいろいろな虫を捕まえては食べてくれます。わたしたちの生活に役立っているのです。
 ところで,ゲジという名前より一般的に呼ばれているゲジゲジと言った方がお分かりになるでしょうね。下の写真を見て下さい。頭部や尾端部を見にくいですがアップにしました。日ごろじっくりと見たことがないのではと思い載せてみました。背板については,七枚有ります。背板(はいばん)とは,虫類は骨(内骨格)をもたないので外回りに堅い骨の代わりとなるものを覆います。これを外骨格と言います。話を戻しまして,背板に赤のような茶色のような部分がありますが,これは気門だそうです。気門とは,空気を体内に取り入れるための取り入れ口です。人間は肺で血液を介してガス交換し,血液が体内へ,あるいは,体外へ運ぶ仕組みになっていますが,虫類は,気門から気管が体内を巡っていますので,空気が直接体内に入り込んでガス交換が行われるのです。骨のつくり以外にも,人間は血液が,虫たちは空気が体内を巡っているという違いもあります。
 先に進みます。脚の数を調べていくと15対もあります。でも,初めから15対ではなく,脱皮を繰り返すごとに歩脚数が増えて最終15対になるそうです。すごいですね。文頭で,6年児童が,体験から脚がバラバラにと言っていましたが,その通りで,外敵に襲われたときに,脚がすぐに切れるようにできています。トカゲの尻尾切りと同じです。しかも,脚がしばらく動きますので,うまくいけば外敵がそちらに気を取られている間に逃げることができるというわけです。スピードも結構速いのですが,15対の脚をどのようにしてリズミカルに動かしているのでしょうね。残念,外へ逃がしたゲジゲジを写真に収めるために再度捕まえるのに必死で,見落としていました。手に乗せたら,今度は観念したのか,じっとして動かなくなってしまいました。お陰で写真には収めやすかったですが。
 ところで,ゲジゲジについて。毒は持っていませんが,余りにもいたずらをすると逃げるために噛むことがあるそうです。ご注意を。