京都市立学校・幼稚園
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『“てっぺん”獲りにいこうや!』〜Catch the top !〜

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「命を守る」
 「お父さんにぼう力を受けています。夜中に起こされたり、起きているときにけられたりたたかれたりしています。先生、どうにかできませんか。」
 先月24日に父親からの虐待によって命を奪われた千葉県の小学4年女児が学校の「いじめアンケート」に書いた内容です。児童生徒に関わる「先生」としてとしてたまらない気持ちになります。
 今月になって、児童相談所や学校、市の教育委員会の連携と対応に問題はなかったのかということで連日報道されています。
 父親の上司によれば、「彼の勤務態度は良好で、対外的にも丁寧でいたって実直。お客さんの評判も良かった。協調性もあり、他の職員にも目配りできる人物」ということですが、おそらく恐ろしいほどの二面性があると考えるべきでしょう。
 新聞数紙を読んで得た情報をまとめ、事件の経過を簡単に紹介します。
 アンケートを見た学校は市に通告し、女児は児童相談所に一時保護されます。数週間後、一時保護が解除され女児は親族の家庭に預けられました。その後、父親は学校を訪問し「引き離された家族の気持ちが分かるのか」「訴訟を起こす」などと訴えます。学校がアンケートの内容を伝えたところ「実物を見せろ」と要求。教育委員会に相談した結果、市教委がアンケートのコピーを手渡したそうです。これについて市教委は「しつけと体罰とが違うことを分かってもらうために渡した」とした上で、「今となっては、配慮に欠けていた。大変申し訳なく思っている」とコメントしています。
その後、父親は女児に「お父さんにたたかれたのはうそ」「(両親と妹の)4人で暮らしたい」などと書かせた書面を児相に提示します。児相は、女児が自分の意思で書いたのかを本人へ確認しないまま翌々日、女児を自宅に戻したということです。
 一時保護の解除は適切だったのでしょうか。親族宅への一時避難以外に方法はなかったのでしょうか。父親の学校への執拗な要求。それに対して困窮し疲弊する学校。相談を受けた教育委員会の困惑と苦渋の決断。これらを想像するのは決して難しくはありません。そして、女児を自宅へ帰すという判断は正しかったのでしょうか。色々な考えや意見、苦悩があったとは思いますが、今も事情聴取に対して「“しつけ”として休ませずに立たせた。悪いことをしたとは思っていない。」と供述している父親へアンケートのコピーを渡したこと、父親のもとへ女児を帰したことは、結果からみると誤っていたと言わざるを得ません。
 今回の事件は、大人のやり取りの間で「子どもの命」が軽んじられた結果生まれた悲劇です。学校は、そして教育委員会や児童相談所は父親と“取っ組み合い”をしてでも「子どもの命」を一番に考え守るべきだったと思います。今日の学校でも毎日様々なことが起こります。私たちは何を置いても「子どもの命」を守ること、「子どもの幸せ」を第一に考えた選択や決定、決断をしなければなりません。

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