京都市立学校・幼稚園
文字: 大きく | 小さく | 標準 配色: 通常 | 白地 | 黒地
ハートフルマーク
Canvas 描くのは私達

『“てっぺん”獲りにいこうや!』〜Catch the top !〜

画像1
「20年後の学校教育」
 本市のすべての中学校で「生き方探究チャレンジ体験」が始まって、今年で確か19年目になると思います。もうすっかり各学校の年中行事として定着しました。どの学校でもこの行事にはかなりの時間と手間をかけます。学年として取り組む行事でいえば、3年間で修学旅行に次ぐ大きな行事だと言っても過言ではないでしょう。
 生徒にも概ね好評です。先日も下校する生徒と次のような会話をしました。「来週からチャレンジやね。楽しみか?」「はい!すごく楽しみです。」「君は、どんなとこへ行くんや?」「はい、ホテルのレストランです。」実にハキハキと、瞳をキラキラさせて語る姿がとても印象的でした。この生徒と学習のことを話しても、多分こんな風にはならないだろうと思います(笑)。
 さて、チャレンジ期間の楽しみの一つに買い物があります。生徒が体験している事業所へ行ってその店の商品を買うのです。二条中学校が体験先としている事業所には、結構な有名店があります。一覧表を見せると妻が「ここのロールケーキを買ってきて」とか「ここのシュークリームは美味しいよ。」と教えてくれます。何より、お土産によって家族の間に“プチ幸福感”が生まれることを喜んでいます。
 チャレンジ体験の際にした買い物で最大のものは、私の場合は自動車です。15年以上乗った愛車ではありましたが、買い替えのタイミングにあり、事業所(カーディーラー)と打ち合わせを重ねて、ちょうどその時期に納車してもらえるように手はずを整えました。花束をもって自動車を届けたのが私の家であると知ったとき、生徒は座敷で跳びあがらんばかりに驚いたと聞いています。もう6年前のことですが、その車は今も妻が大事に乗っており、毎年この時期になると愉快に思い出しています。
 「いい生徒さんですね」「皆さん、大人しいですね」「挨拶もしっかりできて…」「毎日でも来てほしいくらいです。」「(幼児たちの)人気者なんですよ。」
 どの事業所でもそう言って褒めてもらいます。校長として嬉しい瞬間です。
 しかし、この事業が始まった当時はなかなか事業所開拓が難しかったのです。生徒には、働く意義を実感させ将来の自分像を描かせる、という目的があり、地域の方々には、中学生の生の姿を知ってもらう、という目的がありました。当時はまだ、『中学生は乱暴だ 怖い!』というイメージが残っていた頃で、進んで受け入れてくださる事業所さんばかりではなかったのです。20年で、生徒が変わり学校が変わり、地域や社会が学校を観る目も随分と変化したと実感します。
 現在、「対話する力」を身に着けさせることをテーマに掲げて取り組んでいますが、20年後には、すべての学校で講義形式の授業から脱却し、当たり前のようにスピーチや集団討議、話合い活動や議論する授業が行われるようになるのかもしれません。
 20年後、30年後の学校がどうなっているのか、想像してみると楽しいです。

            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          
京都市立二条中学校
〒602-8155
京都市上京区竹屋町通千本東入主税町911
TEL:075-821-1196
FAX:075-821-1197
E-mail: nijo-c@edu.city.kyoto.jp