京都市立学校・幼稚園
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『“てっぺん”獲りにいこうや!』〜Catch the top〜

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「ムード」
 一昨日、5組を最後に3年生への特別道徳の授業を終えました。「ブロックの予選大会で、チームの1つが決勝まで進出して、普通なら絶対に勝てない相手だったのに選手と応援が一体になって勝てて優勝して、私も自分のことのように嬉しくて、そんな仲間に出会えたことが嬉しくて…」
 道徳の授業の中で、ある女子が声を詰まらせながら発表したメッセージの一部です。5組には、聞こえにハンデがありながらも一生懸命に学校の部活動や校外でのクラブで頑張っている人たちが居ます。
「自分は聞こえないから、1年生の頃は自分だけが取り残されているように感じた」これは別の女子が語った言葉です。同じようなことを別の生徒も感じていたことも知れました。でも、取り組むうちに仲間の励ましや支えに気づくことができ、最後は頑張ってきてよかった。そうみんなが結んでいます。
 人は自分の気持ちを正直に語るとき、感情が乱れて涙を流すことがあるようです。“ぐっ”とこらえて隠してきたことや心の中にしまい込んできたことを吐き出すことによって、心に決着をつけるというか整理をするというか、どうもそんな感じです。問題行動の指導の際、最終的に正直に心の中を打ち明けた生徒が涙を見せる場面がありますが、これとも共通点があるように思います。
 「校長先生と同じスライドショーを使い、同じ資料、同じ授業展開で僕が道徳の授業をしたら、生徒はああやって泣くもんでしょうか。」
 若い先生に尋ねられました。即答は避けましたが、実はなかなかそう簡単にはいかないものだと考えています。授業づくりで大事なものは幾つもあります。話し方一つにしても、間のとりかたや抑揚の付け方、無駄な言葉を差し挟まないことや生徒の発言の上手い拾い方など、挙げだしたらきりがありません。板書の書き方、資料提示の仕方、ワークシートの作り方、グループワークのさせ方、発言のさせ方など、話し方以外にも身につければ授業改善が図れる技術(テクニック)はたくさんあります。先ほどの先生が「校長先生がされたのと同じように…」といったのは、こうしたテクニックのことで、これは真似が出来ますしドシドシ盗んでほしいものです。
 もう一つ大事なもの、そしてなかなか若い教師には難しいのがムード作りです。「空気感」とでもいえばもっとよく分かるのでしょうか。その先生から発せられる独特の空気で、それはじわじわと生徒に達し、生徒を包み、教師と生徒を繋ぐと同時に教室を満たします。上手くすると生徒は安心感を覚え、心の鎧を脱ぎ「素」の自分を出し始めます。ムード作りを身に着けるには相当な時間がかりますし、多くの様々な経験も必要です。本校には独特の空気感を作り出す教師が何人も居ます。
 ベテラン教師の授業にある独特のムード(“あじ”と言えるのかもしれません)。一度注意して観て、感じて、それについてじっくり考えてみてはどうでしょうか。

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